小学生向け 読書感想文 「嫌われる勇気」その4 ※私の見解も含めて、小学生向けに分かりやすく紹介しています。

「人は常(つね)に「変わらない」という決心(けっしん)をしている」

アドラー心理学(しんりがく)では、性格(せいかく)や気質(きしつ)のことを「ライフスタイル」という言葉(ことば)で説明(せつめい)するんだ。

その人が「世界(せかい)」をどうみているか、自分(じぶん)のことをどう見ているか。これらの意味(いみ)づけの在り方(ありかた)がライフスタイルなんだよ。ライフスタイルを性格ということもできるだろうし、もっと広く、その人の世界観(せかいかん)や人生観(じんせいかん)ということもできる。「人生のありかた」とも表現(ひょうげん)できるね。

そして、アドラー心理学では、このライフスタイルは自分で選(えら)びとるものだと考えるんだ。

最初(さいしょ)のライフスタイルの選択(せんたく)は、無意識(むいしき)かもしれない。しかも、その最初の選択は、人種(じんしゅ)や、文化(ぶんか)、家庭環境(かていかんきょう)といったものも影響(えいきょう)している。それでも、今のライフスタイルを選んだのは自分なんだ。

だからこそ、ライフスタイルは生まれた瞬間から決まっているものではなく、自分で選んだものであるのだから、また自分で選びなおすこともできるんだよ。

人はいつでも、どんな環境(かんきょう)でも変わることができる。変われないでいるのは、自分に対して「変わらない」という決心をしているからなんだ。

「変わりたい」と口では言っていて、変われない人は、自分のライフスタイルを変えないでおこうと決心(けっしん)しているからなんだよ。少しくらい不便(ふべん)で不自由(ふじゆう)なことがあっても、そのままライフスタイルを変えないでいるのが楽(らく)なんだろうね。ライフスタイルを変えなければ、目の前の出来事(できごと)にどう対処すればよいか、その結果(けっか)どんなことが起きるか、それまでの経験(けいけん)から予想(よそう)できる。だけど、新(あたら)しいライフスタイルを選(えら)んでしまったら、新しい自分になにが起きるかわからない。目の前の出来事にどう対処すればよいかわからない。先が見通(みとお)しづらくなる。もっと苦(くる)しく、もっと不幸(ふこう)な人生が待(ま)っているかもしれない。

つまり、人はいろいろと不満(ふまん)はあっても、「このままのわたし」でいることのほうが楽(らく)で、安心(あんしん)なんだ。

ライフスタイルを変えようとするとき、人は大きな勇気(ゆうき)を試(ため)されます。変わることでうまれる「不安」と、変わらないことでつきまとう「不満」。これのどちらを選ぶかということなんだ。

アドラー心理学は、勇気の心理学なんだ。自分が不幸だと思う人は、過去(かこ)や環境(かんきょう)、能力(のうりょく)のせいではないんだよ。ただ、勇気が足(た)りない、つまり「幸せになる勇気」が足りていない


今日はここまで。次は、「あなたの人生(じんせい)は「いま、ここ」で決まる」について説明(せつめい)していくね。

それではまた明日!

この記事が参加している募集

読書感想文

もしよろしかったらサポートお願いします!頂いたサポートは、今後の執筆活動に使わせていただきます!