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小学生向け 読書感想文 「嫌われる勇気」その8 ※私の見解も含めて、小学生向けに分かりやすく紹介しています。

「劣等感(れっとうかん)は主観的(しゅかんてき)な思い込(こ)み」

背(せ)が低(ひく)くて、悩(なや)んでいる人がいる。もし人と同(おな)じくらいの身長(しんちょう)があれば、あと10センチでも高(たか)ければ、何(なに)か変(か)わるんじゃないか、もっと楽(たの)しい人生(じんせい)が待(ま)っているんじゃないか。そう思って、友(とも)だちに相談(そうだん)したところ、友だちは、「くだらない」と言うんだ。

友だちは「大きくなってどうする?おまえには人をくつろがせる才能(さいのう)があるんだよ。」と。たしかに背の高い人はそれだけで、人を威圧(いあつ)してしまうことがあるかもしれないよね。背が低いおかげで、相手(あいて)も安心(あんしん)してくれる。そう思うと、背が低(ひく)いことは、自分(じぶん)にとっても、周(まわ)りにとっても良いことかもしれないね。

ここで大切(たいせつ)なのは、この人の身長(しんちょう)が「劣等性(れっとうせい)」ではなかったということなんだ。

身長というものは測定(そくてい)された数字(すうじ)だし、身長が低いことは一見(いっけん)すると劣等生(れっとうせい)に思えるかもしれない。しかし、問題(もんだい)は、その身長について、その人がどのような意味(いみ)づけをするか、どのような価値(かち)を与(あた)えるかなんだ。

この人が自分の身長に感じていたことは、結局(けっきょく)、他の人と比(くら)べたから、つまり対人関係(たいじんかんけい)のなかで生まれているんだ。これは客観的(きゃっかんてき)な「劣等性(れっとうせい)」ではなくて、主観的(しゅかんてき)な「劣等生」というわけなんだよ。

人を苦しめる劣等感(れっとうかん)は、客観的(きゃっかんてき)な事実(じじつ)ではなく、「主観的(しゅかんてき)な解釈(かいしゃく)」なんだ。

身長が低いことを「人を安心させる」、「人を威圧しない」という点に注目(ちゅうもく)すると、それなりの長所(ちょうしょ)になると思える。勝手(かって)な思(おも)い込(こ)みかもしれないけどね。

だけど、この主観、勝手な思い込みにもいいところがあるんだ。それは自分で選ぶことができるところ。自分の身長について、長所とみるか、短所とみるかは自分で選ぶことができるよね。


今日はここまで。次は、「言(い)い訳(わけとしての劣等(れっとう)コンプレックス」について説明(せつめい)していくね。

それではまた明日!


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