スタートアップCFOにお薦めの本10選
スタートアップのCFOをやって分かったことシリーズ
本で学べることはたくさんある
最近スタートアップ界隈のエコシステムも充実しつつあり、関連書籍も多数出版されてきました。10年前と比べると参考情報が簡単に手に入るという意味でより起業がしやすくなったのではないでしょうか。私もスタートアップCFOとしていろいろ本は読みましたが、参考までにその一部を記します。
なお書籍自体については色々な人が感想を述べていたりするので簡単な紹介にとどめます。
ファイナンスに関して
CFOならファイナンスに関する知見は持っておく必要があります。私は金融業界育ちでなかったこともありたくさんの本を読んで知識の穴埋めをしました。
まずは有名処の「起業のファイナンス」スタートアップCFOには必須の本です。これを読んでおけば最低限の知識は身につきます。
より実践的な目線から役に立つと思われるのは「コーポレートファイナンス 戦略と実践」というのもあります。
もう少し深堀りしてみたいなら「金融マンのための 実践ファイナンス講座<第2版>」、その後第3版も出版されたようです。
資本政策は一つとして同じものはありません。「実践スタートアップ・ファイナンス 資本政策の感想戦」は他社の資本政策が時系列でうまくまとまっていて参考になります。
スタートアップに関して
スタートアップに参画するなら起業のプロセスや起業家マインドを理解する必要があります。まず有名処として「起業の科学 スタートアップサイエンス」です。起業のプロセスを体系的に記述しています。
ペイパルマフィアのピーター・ティール著「ZERO to ONE 君はゼロから何を生み出せるか」は起業の本質とは何かを問いかけてきます。
米国の有名な投資家ベン・ホロウィッツ著の「HARD THINGS」は起業家が遭遇する危機にどう立ち向かうべきかを説いています。
著者は上場企業のCFOですがスタートアップにとっても役に立つのが「CFO思考 日本企業最大の「欠落」とその処方箋」です。CFOの知識やスキルのみならず、理念、思考、情熱などについて学ぶことができます。
リスク回避について
会社が最も陥ってはいけない姿は倒産です。CFOはリスク回避についてよく学んでおく必要があります。「世界「倒産」図鑑 波乱万丈25社でわかる失敗の理由」は、25社がどのように倒産に至ったかを分析し、あるパターンがあることを示しています。
倒産の一つの原因として、会計不正に手を染めて最終的にばれることで倒産に至るケースが結構多くあります。「会計不正はこう見抜け」は手を染めてはいけない会計不正のパターンについて学べると共に、自社の取引先の信用調査にも応用できます。
まだまだ参考になる書籍はあると思いますが、すでにお腹いっぱいだと思うので一旦ここまでにします。
追伸)スタートアップのCFOをやって分かったことシリーズでは備忘の意味も込めて書き綴っています。各種質問やこんな話題を取り上げてほしい等のリクエストがありましたらご連絡いただければ幸いです。