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これだけは絶対やってはいけない!?介入事例の書き方(APACC)

(更新日2024.7.7)


APACC試験

外来がん治療認定薬剤師制度を取得するためには、必要なAPACCの試験。

がん専門薬剤師の登竜門とも呼ばれるこの試験には、他の資格よりも条件が厳しいことで有名です。

認定条件としては、
・JASPOの認める単位を60単位集める事
・薬剤師としての実務経験が3年以上であること
・JASPOの会員であること
・外来のがん患者サポート事例10症例の提出すること
・JASPOの認定試験(筆記試験)に合格すること
が挙げらます。

特に「外来のがん患者サポート事例10症例」で多くの受験者がふるいにかけられ、書類・事例10症例での合格率は約60%と合格率は低く、その後の筆記試験でも約60%程度の合格率となっています。

申請者の内、外来がん治療認定薬剤師として認められるのは40%も満たないという登竜門にしては厳しい資格となります。

しかし、がん領域は日に日に進歩していき、勉強していかなければいけないことが多くなりもしますし、高齢社会も相まって、がん患者数は増える一方です。

がん専門薬剤師の普及が今後の医療を支える柱の一つと言っても過言ではないと思っておりますし、自分も多くの専門薬剤師が生まれることを望んでいます。

APACCを取得してから、がん領域の勉強会を担当する機会を頂けたり、後輩に指導することも多く、症例の添削をすることも多くなりました。

そこで、これは絶対に症例としてはふさわしくないだろうというものも症例候補として記載されていることが多く、落ちている人はみんな微妙な症例ばかりセレクトしているのではないかと考え始めました。

良い介入でも落ちる?原因は「書き方と記載する内容」

ここで悲しいお知らせです。
どんなに介入している症例が素晴らしくても、介入事例で落とされることはよくあります。

それはなぜか、答えは簡単です。

  • エビデンスが微妙

  • 情報が不足している

今回のフローチャートの活用で「エビデンスが微妙」はクリアできますが、査読者に届くための「情報が不足しない症例の書き方」について解説していきます。

最後には、実際に介入症例として合格を得ている10症例を紹介したいと思います。

<書き方のポイント>

書き方のポイント、つまり評価のポイントになる内容を共有していきます。

最初に前提としてお伝えしますが、「人に見てもらう」という事を考え、きちんと症例報告として体裁が整っているかが非常に重要です。

介入症例で記載する箇所は主に3点あります。

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