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悔しさを抱えて繋げていく

令和6年9月12日

皆さんお元気ですか?

もうね、明日になるような時間なんですよ。

今の時間に元気でどうする。

もう寝る時間です。

寝ましょう。

その方がいい。

間違いない。




さて、

皆さんは何歳まで生きますかね?

80歳ですかね?

20歳ですかね?

200歳ですかね?

成瀬は200歳まで生きるそうです。

もしかしたら生きるかもしれません。
200歳まで生きられないとは言いません。




でも、いつか死んでしまいます。
それは間違いなくてですね。


どうしても人は死んでしまいます。
間違いない。
永遠に生きる人はいません。

医師が、
看護師が、
保健師が、
ケアマネジャーが、
社会福祉士が、
介護福祉士が、

どんなに頑張っても、

最期に人は死にます。

それはわかり切っているはずなのに、
「自分がいつか死ぬ」ということに人は向き合えません。

僕も向き合うのが怖いです。

まだやりたいことがたくさんあって、
もっとできることもあるんです。

妻も子供も両親もいて、
もっと楽しく過ごしたいんです。

仕事も楽しいんですよ。
辛いことはあれども、喜びが大きい。

でも、

僕はいつか死にます。

辛いなあ。
悔しいなあ。




数年前の話です。
地域包括支援センターで関わっていた方が亡くなりました。

たくさんの問題を抱える方でしたが、
どこにも繋がっていなかったところをなんとか繋げて。
やっと「これからだ!」と思えるタイミングでした。

お風呂で、
1人で入浴中に亡くなりました。

警戒心の強い方でして。
サービスを入れることにすごく抵抗がありました。

なんとか1年かけて何度も何度も訪問して。

なんだったら毎日訪問した月もあります。

やっと、やっと信頼を生み出して、「さめざめが言うなら使ってみようかな」とヘルパーが入った方でした。

やっとです。
やっとこの人にサービスが入って見守りが入った。

サービスが入ったらそこからたくさんの人が介入できる。

どんどんこの人に介入して、良い最期まで持っていける。

そう思った矢先です。

ヘルパーを入れ始めて、1カ月弱。
少しずつ慣れてきたタイミング。
本人は一人でお風呂に入って、そこでおそらく心筋梗塞を起こして亡くなりました。

衝撃でした。

なんで?
ここからだったじゃん。
今から良くなっていくところじゃん。

少しずつ打ち解けて、
関係性ができて、
ここからこの人の人生は見守られながら進んでいくんだと思った矢先です。

考えてしまいます。

本当は、
もっと早くデイサービスに繋げてデイサービスで入浴してしてもらったらよかったんじゃないか。
ヘルパーに必ず入浴の見守りをしてもらえばよかったんじゃないか。
早く施設に入れて、管理の中で生きてもらえれば良かったんじゃないか。
アルコールなんてやめさせて奪って、健康的な生活に向かわせればよかったんじゃないか。
疎遠になって絶縁している家族を呼び出して引き取ってもらえればいいんじゃないか。

そんなことを考えてしまいます。


でもさ、

その人はそんなことは決して望んでいなくてですね。

好きな酒を飲んで、
好きなものを食べて、
煩わしい近所と付き合わず、
自分の持つ時間感覚で生きて、
パチンコをして生きていければ、
それで良かったんです。

それをずっと続けられたら良かったんです。

それだけなんです。

施設に入れることもできたんでしょうよ。
関わる人を増やしていけばよかったんでしょうよ。

でもさ、
本人が望まなくてさ。

どうすればいいんだろうと思いながらさ。

何度も何度も訪問して、
嫌がられながらも訪問して、
ヘルパーが入るあたりには
「おう来たな」
「なんだ説教しに来たのか」
「お前が言うんならいいよ」
「ヘルパーってやつ連れて来いよ」

そう言ってくれたんですよ。

それなのにさ、
これから次につなげようって時に亡くなってしまったんです。


悔しいです。

今でも悔しいです。




あの時の悔しさは今の支援に繋がっています。

あの人の顔と話し方を思い出して、

あの人じゃない人を支援していっています。


前よりはサービスに繋げるのが上手くなったように思います。
サービスの説明も、制度の説明も。
周囲の方を繋げながら見守り体制を作るのも得意になりました。


あの人の経験が次に生きています。


それでもさ、


あの人を救いたかったな。


まだ悔しいです。






ダメですね。
しょんぼりしてしまいます。

毎日たくさんのことに挑戦して、
悔しいことがあって、
それでも、
救われる人がいます。

あの人を想いながら、
次の人に関わっていきたいと思います。



こういう時にはこの曲を聞いています。

日食なつこ 「開拓者」


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