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『はじめての』刊行までにこれだけは!YOASOBI好きに贈る小説4選

 こんにちは。YOASOBIスタッフです。

 4名の直木賞作家さま達とのコラボ企画『はじめての』単行本発売まであと1ヶ月となりました。
 島本理生さん、辻村深月さん、森絵都さん、宮部みゆきさん。作品を読んだことがあるという方もたくさんいらっしゃると思いますが、実はYOASOBIを通してはじめて触れる、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 『はじめての』に収録される書き下ろし作品を読み、楽曲をお楽しみいただきたいのはもちろんですが、今回をきっかけに4名皆さまそれぞれの他の作品にも触れていただけたらとても嬉しく思います。

 そこで!YOASOBI好きなあなたにオススメしたい作品をスタッフの独断と偏見でピックアップさせていただきました。(本当に独断と偏見なので、いち個人の意見としてお読みください)
 気になった作品を読みながら、『はじめての』発売、そして楽曲のリリースをお待ちいただけたらと思います。

1.「夜に駆ける」好きにオススメ!辻村深月さんのデビュー作『冷たい校舎の時は止まる』

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう――。

「BOOK」データベースより

 ひんやりとした空気感の中、少しずつ明らかになっていく謎。8人の高校生による会話劇はどこかポップで、それゆえにヒリヒリした雰囲気が際立ちます。上下巻にわたってじっくりと描かれていくので、腰を据えて読むのがオススメ。
 
 そんな辻村深月さんが『はじめての』に書いてくださったのは
『ユーレイ』― はじめて家出したときに読む物語

人は誰でも、その出会いの前と後で人生が変わってしまうような一生モノの出会いの経験があると思います。その一夜を通じて、前の自分にはもう戻れなくなるような、そんなはじめての家出を書きました。この小説もまた、読む前と読んだ後で誰かの何かが変わると信じて、送り出します。 - 辻村深月

 この小説、そして生み出される楽曲との出会いが、あなたの人生の何かを変えるきっかけになったら何よりです。

2.「たぶん」好きにオススメ!島本理生さんの『ナラタージュ』で切なすぎる恋愛に溺れる

お願いだから私を壊して、帰れないところまで連れていって見捨てて、あなたにはそうする義務がある―大学二年の春、母校の演劇部顧問で、思いを寄せていた葉山先生から電話がかかってきた。泉はときめきと同時に、卒業前のある出来事を思い出す。後輩たちの舞台に客演を頼まれた彼女は、先生への思いを再認識する。そして彼の中にも、消せない炎がまぎれもなくあることを知った泉は―。早熟の天才少女小説家、若き日の絶唱ともいえる恋愛文学。

「BOOK」データベースより

 ダメだと分かっていても引っ張られてしまう。恋愛というものが持つ底なしの引力を、読み進めるにつれて痛いほど感じられる物語。読んだ後、誰かと話したくもなるし一人になりたくもある、不思議な感覚になりました。
 
 そんな島本理生さんは
『私だけの所有者』― はじめて人を好きになったときに読む物語
という作品を書き下ろしてくださいました。

初めての挑戦をたくさん詰め込んだら、むしろ自分の原点とも言うべき、好きな人との物語になりました。恋よりも強い絆で結ばれた「私だけの所有者」にこの短編で出会ってください。 - 島本理生

 原点なのに新しい。このプロジェクトだからこそ触れられる物語だと思っています。ご期待ください。

3.「大正浪漫」好きにオススメ!SF、歴史、ミステリ全部盛り!宮部みゆきさん『蒲生邸事件』

予備校受験のために上京した受験生・孝史は、二月二十六日未明、ホテル火災に見舞われた。間一髪で、時間旅行の能力を持つ男に救助されたが、そこはなんと昭和十一年。雪降りしきる帝都・東京では、いままさに二・二六事件が起きようとしていた―。大胆な着想で挑んだ著者会心の日本SF大賞受賞長篇。

「BOOK」データベースより

小説の楽しい要素がてんこ盛り。歴史モノはちょっと、と苦手意識がある方にこそ読んでいただきたい1作です。終わりが近づくにつれて、この作品世界から出たくないと強く思わせてくれるいきいきとしたキャラクターも魅力的。

『はじめての』で宮部みゆきさんが書いてくださったのは
宮部みゆき『色違いのトランプ』―― はじめて容疑者になったときに読む物語

いつも物語をつくる時は、そのイメージに合った音楽を探すようにしています。ぴったりな音楽が見つかれば、その音楽が私を正しい方向に導いてくれるからです。今回はまず物語が先にあり、そこから音楽が誕生するという企画で、私にはまったく新しい経験に、胸が高鳴っています。 - 宮部みゆき

 小説って面白い、音楽って素敵。1周回ってそんな感想が似合う体験ができそうな予感です。


4.「もしも命が描けたら」好きにオススメ!森絵都さんの『カラフル』

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになるのだが…。不朽の名作ついに登場。

「BOOK」データベースより

登場人物の言葉や行動、考えを通して、自分を見つめ直すことに繋がるのも小説の魅力。ikuraも大切な作品として各所で話題にさせていただいている1冊は、小説を読み慣れていない方にも非常にオススメです。

そんな森絵都さんの書き下ろし作品は
『ヒカリノタネ』―はじめて告白したときに読む物語

「はじめての」というお題をいただき、私もはじめての設定にトライしてみました。時空を超える片思い――この物語が、読者の皆さんの過去に灯る大事な瞬間とつながってくれますように。 - 森絵都

キャラクターの人生を追体験できる、という読書の醍醐味の一つを、この物語と楽曲で心ゆくまで堪能してください。

『はじめての』書籍は2月16日(水)発売!楽曲は順次リリース!

 ここまでお読みいただきありがとうございました。2年と少し、「小説を音楽にする」という活動をしてきたYOASOBIが満を待して贈る『はじめての』プロジェクト。新たな物語との出会いはいつだってワクワクでいっぱいです。2022年、YOASOBIを応援してくださる皆さまに、たくさんの素敵な"はじめて"が訪れることを願っています。

「はじめて」は、いつも痛くて、少し優しいーー。
日本エンターテインメントの最前線&最高峰!

文芸の最前線で活躍する4人の直木賞作家が、“小説を音楽にする”ユニットYOASOBIとコラボレーションし、小説、音楽、映像など、さまざまなジャンルで作品を展開しながら物語世界をつくりあげていく、壮大なプロジェクトが始まりました。
小説のテーマは、「はじめて〇〇したときに読む物語」。

「『私だけの所有者』ーーはじめて人を好きになったときに読む物語」(島本理生)
「『ユーレイ』ーーはじめて家出したときに読む物語」(辻村深月)
「『色違いのトランプ』ーーはじめて容疑者になったときに読む物語」(宮部みゆき)
「『ヒカリノタネ』ーーはじめて告白したときに読む物語」(森絵都)

当代きっての人気作家たちが描く極上の「はじめて」が、新たな時代を象徴するYOASOBIの音楽と融合することで生まれる、かつてない読書体験です。

こんなにも豪華な作家陣の皆さまに原作を書きおろしていただけたことが素直に嬉しいです。皆さまがそれぞれ小説に込めてくださった想いを溢すことなく汲み取って、YOASOBIというフィルターを通し、自分たちが一番カッコいいと思える音楽という形で楽しんでアウトプットすることができたらと思っています。 - YOASOBIコンポーザー・Ayase

私が小説を読むきっかけをくださった作家さんや、高校時代にたくさん親しんできた作家さん達とこうして一緒に作品を作ることができて嬉しい気持ちでいっぱいです。素敵な4つの物語と、それらを原作としてAyaseさんが紡いだ曲に一生懸命向き合って、私なりの歌を乗せていきたいと思います。 - YOASOBIボーカル・ikura

『はじめての』プロジェクト詳細はこちら

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