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憧れた大人。

こんにちは!はちまるです。
今回は憧れた大人。についてお話しようかな。

私は子供の頃、早く大人になりたかった。
自分でお金を稼ぎ、好きなことをして自由に生き
そして幸せになりたかった。
ただ大人になって思う。
子供の頃、既に十分幸せだった。

貧乏とは言わないけれど
決して裕福な家庭では無かった。貯金も無い。
母親は面倒くさがりで、晩御飯もほぼ毎日冷凍食品だった。たまに作るオムライスが唯一の
手料理だった記憶がある。
もちろん外食なんてなかなか行けなかった。
父親がたまに作るもつ鍋が贅沢品だ。
だからだろうか。
ご飯をあまり食べてこなかった。
食べることが好きじゃなかった。
今になって食欲爆発してるけどね^_^
小学校1年生では腎臓の病気で入院した。

皆さんは家族旅行はよく行きますか?
思い返してみると空手の試合での遠征を除けば
家族旅行は学生時代1回だけ大阪旅行したっけ。
あまり旅行も出来なかった。

運動も勉強も得意ではない。
子供の頃はインドア派。
私はゲームが大好きだった。
友達で集まって3DS・PS3で、どうぶつの森
(とび森)・マリオカート・モンハン…。
たまに外で鬼ごっこ、好きな人とデート。
休憩で駄菓子や飲み物を買いに行ったり。

早く大人になってお金を稼いで
好きなゲームを買って好きな所に旅行に行き
美味しいご飯を好きなだけ食べる。
自分の車を持ち大切な知り合いや彼女を乗せる。
部屋で歌を歌っても恥ずかしい思いをしない。
そんな生活に憧れた。

大学進学は諦め、工業高校に入り就職した。
仕事での事は後日お話させて頂くので割愛。
毎日、出勤退勤の行き帰りの中で
同期と色々会話し、ご飯を食べて仲良くなれた。
仕事自体は辛いけれど案外悪いものではなかった。

社会人の楽しみでもある給与。賞与。
初めて頂けるそのお金で家族(妹)にプレゼントを送ったり、旅行の計画を立てたり。
(初の5月連休は緊急事態宣言により
帰省すら禁止された。)

ある程度時が流れると
仲の良い同期は皆、会社を去った。
僕は独りになった。
それからしばらく何人か知り合い
恋愛もしたが長くは続かなかった。

最初は感動した給与も、こんだけ働いて
これしかないのか…に変わっていく。
念願の車を持つことができたけれど
固定費などで手元に残るのは少しだけ。
以前のように長時間ゲームをする気力もない。
休みに家から出ないでいると1日を無駄に
過ごした感じがする。すぐに仕事の時間が来る。
だが、お金が無ければ誰かと会い
ご飯や遊びに行くことも出来ない。

1万円にも満たないお小遣いで電車代や遊び代
貯金をやりくりできていたあの時代は
何事も純粋に楽しめていた。
仲の良い友達に囲まれ駄菓子や飲み物を買い
会話したり、必死に貯めたお金で日帰り旅行を
するだけでも楽しかった。
私は子供の頃、もう既に
幸せだったのかもしれない。
自由だったのかもしれない。
たとえお金が少ししか無かったとしても。

当時、憧れた大人になることが出来た。
ただ、少し寂しい。

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