見出し画像

ひとりじゃないからできたこと。(わたしを怖がらせるもの)

気が付いたらわたしは太っていた
小さな頃からずっとずっと太っていた


わたしはつらさしかなかった

洋服のサイズが合わない
素敵な彼氏に出会いたい
友達を作りたいけどとても内気
勉強も苦手


太っていること
それがすべてのつらさだった


そのつらさをなんとかしたかった




短期間で痩せられる
体幹トレーニング

世間で流行り出したころ


…これならできるかも…


もうアラフォー…

やりたい
今しかない

ダイエットの神様はわたしに降り立った

2ヶ月間トレーニングと食事制限に取り組み
もちろん痩せた

可愛い服
ミニスカートをはける喜び
ロングスタイルの巻髪


痩せたわたしは楽しんだ
今までのつらさをかみしめながら
思う存分楽しんだ

しかし問題はここからはじまる


食べることが怖くなる

食べたら太る
太るのは嫌

またもどるのはいやだよ…


栄養の偏りは身体に切に迫り
髪が抜けはじめ
身体の巡りが悪くなる


悪循環


でも太りたくない
だっていやなんだもの


でも死にたくない…



だから食べるのを許した


やっぱり太る
やっぱり太る
やっぱり太る
やっぱり太る

そんなとき
食事指導のコーチの存在を思い出し
門をくぐる

コーチはその道のプロ
わたしの恐怖などすぐに伝わる

でもなにかをいうわけでもなく

ただ

大丈夫
いいよ…
食べていいんだよ

上手くいってもいかなくても
わたしを認めてはげましてくれた

ひとりじゃないよ
わたしの中のわたしがささやく

ひとりじゃないよ
できなくていいから
そんなに怖がらなくていいから
食べよう
食べていいんだ

わたしの中のわたしが言う


ひとりじゃできないこともある
誰かの支えがあってできることもある

わたしは支えられながら
痩せていった


髪の毛に艶が戻ってきた
身体の巡りも良くなって
健康になった

気が付けば
食べることに
恐怖はなくなり
罪悪感も
自己嫌悪も去っていった


わたしはわたしを責めなくなった


わたしはひとりじゃないことを知った





ひとりだったら
わたしはまた
自分を責めて
泣いていただろうな

心の中で
ただ
泣くことしか
できなかっただろうな

支えられる喜びを知り
わたしはひとつの恐怖を超えた

怖くない
食べることを楽しもう


そう思えるようになった


ひとりじゃないからできたこと




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?