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母、キッズケータイに

■2022年(両親80歳)

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携帯没収から3日目、恐る恐る訪問するも、母はケロリとしていた。
母の携帯をとりあえず持ち帰る。

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通話相手を限定できる携帯はないかと、AUへ相談に行ってみる。

事情を話すと、子ども用の「キッズケータイ」はどうかと勧められる。

こちらは通話相手は限定できるが、警察に緊急通報できる機能や、ケータイの上部の紐をひっぱるとたいへん大きな音が鳴り響く防犯ブザーの機能も付いている。

生憎どちらも母にとっては避けたい機能である。
防犯ブザーなど、居室で鳴らされたら、たちまちクレームが入ってしまいそう。

悩んだ末、仕方ないがこのキッズケータイしか選択の余地はなく、機種変更の手続きをする。

父の携帯は、この頃もうほとんど使われていなかったため、この機会に解約する。

夜、キッズケータイからの電話のかけ方、受け方を白いマスキングテープにマジックで書き入れ、小さくハサミで切り、キッズケータイの液晶の下の部分に貼り付ける。

果たして、母はこの新しいケータイ操作を覚えることができるのだろうか。

防犯ブザーの紐はハサミで短く切り、ブザーのところを自力で引っ張り上げられないように上からテープでぐるぐる巻きにする。

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三女と訪問 

母、この日からキッズケータイに。

母には、AUの都合で今まで使っていた携帯が廃止されてしまうからと説明する。
キッズケータイの使い方を一生懸命教えるも、案の定あまり理解していない様子。

やはり厳しいか…と思いつつ、止む無く部屋を後にする。

この日はかろうじて一度だけかかってくる。

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