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定年後の身の振り方

役職定年を控えて将来を憂いているエンジニアのことをSNSで読みました。お子さんが優秀のようで医学部進学を考えているが、今後、役職定年で給料が減ることを考えると・・・という話です。

親としてはもちろん子供を応援したいでしょうし、と言っても貯えを無制限に使うわけにいかず、悩ましい限りで同情を禁じ得ない。どうか良い落としどころを見つけて頂きたいものです。

私は65歳定年のちょっと前にリタイヤしましたが、同年代の友人も今はほぼリタイヤしています。彼らから聞く話は、定年後の身の振り方もいろいろです。そのあたり、思うところをまとめてみました。

修業時代の上司(技術部長から役員待遇、定年で退職)

一目も二目もおかれる技術者でしたが、退職後はあちこちから頼られてコンサルタントをされたそうです。在職時より稼いでいたのではと聞きました。

自慢話は好きで、よく聞きました。ただ、技術的な内容がほとんどで、儲け話されたことは覚えておりません。儲けそこなった話はありましたが。

根っからの技術屋さんでした。一緒に出張に行ったとき、客から他社が納めた設備の不具合の相談をされ、断らずに設備を診たことがあります。原因をすぐに見つけ、応急対策までしました。私は指示された通りスケッチして、図面を書いて、会社にファックス。夜勤が加工。翌日にはモノが届きました。この事は、彼がどれだけ頼られ信頼されていたかを物語っています。

自分もこうなりたいと思っていました。なので、自分が辞めた後、すぐにあちこちから連絡をいただいたのは、とてもうれしかったです。

某社、生産技術部幹部

CADの会社に転職したのちの話。某社(顧客)から会社見学したいとの依頼がありました。普段は会えない幹部クラスが来るとの事。リクエストに応えて、ポートフォリオの紹介をしました。ビジネスにつながることを期待しましたが、その後の音沙汰はありませんでした。

しばらくして、その人が定年を機に、今で言うSierに転職したと聞きました。聞いた話によれば、同様の会社見学の依頼を受けた会社がいくつかあったようです。真意は、そこから自分を一番高く売れる会社を見つけることにあったのでは?とのこと。

あの会社の人だったらやりそうだし、受け入れ側も断れないだろうと思います。真相はともかく、このように、本人の属性以外のところで評価されることを、ご本人はどう思っていたのでしょうね。

バブル崩壊までは羽振りの良かった会社員

同世代の友人の話。

一部上場企業。彼の会社もバブル崩壊後の不良債権問題などで、どんどん大変になっていきました。

役職定年で給料が減り、62歳定年で再雇用の時に更に劇的に減ったとの事。65歳定年では最低賃金+α程度のパート社員になりました。この間、ずっと、同じ部署で同じ仕事だそうです。

仕事があるだけ良い、という考えもあります。同一労働同一賃金に反する!という考えもあります。

彼がパート社員でいるのは、実は生活費のためではありません。もともと親から継いだ不動産があり、地主(大家)さんでもあるからです。暇つぶしはちょっと失礼で、彼なりにQOLを求めた結果です。

まとめ

徳であったり、権力であったり、不動産であったりですが、それぞれに共通するのは、ストック(貯え)が重要だと、再認識しました。

よりよい人生にするためには、お金という貯え以外にも何か必要だと思います。それは人それぞれなので、各自、よりよい戦略を持ってほしいと思います。

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