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Inventor Memo

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Autodesk Inventor に関する話題、テクニカルな記事など
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#シミュレーション

「Inventor モデリングテクニック」 のメンバーシップについて

2024年の年初から、「Inventor モデリングテクニック」と題して、Autodesk Inventor で作業をする上での便利な使い方について、記事を書いてきました。パーツモデリングから系統立てた記事を書き、それをまとめて、ちょっとした本(自家製本)にできればと思ったからでした。 6月でちょうど半年になり、20件以上の記事が出来ました。おかげさまで、ビューの件数も増えてきました。特に、繰り返して閲覧されているようなのがうれしいです。 記事を読み返してみると、一つ一つ

Inventor / ダイナミックシミュレーション / Box and Plate 6 / 練習問題

練習問題 引き続き、簡単な練習問題をやってみましょう。 2方向に往復する動きに、回転を加えた動きを作ってみましょう。 ボックス形状についたボスを中心に、毎秒1回転しながら… グローバル座標のx軸、Y軸方向に移動させます。 x軸方向に、1秒間で200mm移動 y軸方向に、1秒間で200mm移動 x軸方向に、1秒間で-200mm移動 y軸方向に、1秒間で-200mm移動 という動きです。 解答例の動画です。 開始モデル 開始時のモデルはこちら 回答 回答の

Inventor / ダイナミックシミュレーション / Box and Plate 5 / 練習問題

Box and Plate練習問題 簡単な練習問題をやってみましょう。 前回までは、1方向(自由度1)の往復の動きを作りました。自由度を一つ増やして、2方向に往復する動きを作ってみましょう。 x軸方向に、1秒間で300mm移動 0.5秒停止 y軸方向に、1秒間で250㎜移動 0.5秒停止 x軸方向に、1秒間で-300mm移動 0.5秒停止 y軸方向に、1秒間で-250㎜移動 というサイクルです。 動画はこちら、 回答 回答のモデルはこちら

Inventor / ダイナミックシミュレーション / Box and Plate 4 / ジョイント機能のまとめ

Box and Plate  のアセンブリモデルを例に、ジョイントを使ったシミュレーションの方法を説明してきました。この記事では、ジョイントについてまとめてみました。 Box and Plateジョイント座標系 ジョイントを作成したときにコンポーネントに追加される座標系。ジョイント座標系は、ジョイントのモーションおよび作用力を定義するために使用します。 図の様に、Plate と Box のふたつのコンポーネントの間で、空間的ジョイントの設定を行う時、それぞれのコンポーネ

Inventor / ダイナミックシミュレーション / 概要および基本原則

動きのある設備・機械で、より良い設計を行うのに便利なダイナミックシミュレーションの使い方について説明します。 概要想定している読者について 動きのある機械の設計で仕様を決めるのに、以下の事で悩んだ経験はある機械設計者を対象とした記事です。 パワーのあるアクチュエータ(モータやエアシリンダなど)を使うと、購入品コストが上がる。 不用意に軽量化すると、強度・剛性に問題が生じる。 正確に力や反力・重量・剛性の計算をするには、時間が掛かる。また、その計算結果の正しさを証明で

Inventor / ダイナミックシミュレーション / Box and Plate 1 / ジョイント

「ジョイント」は、ダイナミックシミュレーションを使う上で、とても重要な概念です。Inventorの拘束にもジョイントという機能があり、概念はよく似ていますが、違うところもあります。 Box and Plate という簡単なアセンブリを例に、一番基本のジョイントである「空間的ジョイント」を使って、ダイナミックシミュレーション (DS) の基本を説明します。 Box and PlateSTEP 1 :  START 図は、ボックスとプレートの2部品のアセンブリモデルです。プ

Inventor / ダイナミックシミュレーション / Box and Plate 2 / ジョイント荷重

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Inventor / ダイナミックシミュレーション / Box and Plate 3 / 強制モーション

空間的ジョイントの続きです。 前回は、ボックスに力を加えるシミュレーションを作成をしました。 今回は、動かす・止める というシミュレーションを説明します。 Box and PlateSTEP 7 : 動かす・止める 駆動力を与えるだけだと、どんどん加速してしまいます。これだと現実的ではありません。ブレーキに相当する機能が必要です。 また、実際の機械設計では、どんな動きをさせるのかをまず決めます。必要な駆動力を求めるのはその次です。 ダイナミックシミュレーションでは、ど