星空
控えめに踊るオルゴール
唸るように叫ぶドライヤー
リズムを刻む寝息に
小さく澄んだ舌打ち
目を閉じて
聴いている
わたしを呼んだ声
星ひとつない夜空で
きらきらきらと響いた
聴こえる
聴こえる
流れ星のように降ってくる
光を求めて口を開く
布団を引っ張って寝返り
カチカチカチと迫る時計
壁の向こうで何かが割れ
冷たい水が喉を通り
目を閉じて
見ている
わたしに触れるひと
星ひとつない夜空に
ゆらゆらゆらと浮かんだ
聴こえる
聴こえる
ほうき星みたいに降ってくる
光を求めて腕を伸ばす
あなたの目から頬を伝って
わたしの頬にそっと落ちた
耳裏の熱が溶け合い
首筋這って愛囁き
呼吸を聴く 言葉を聴く
あなたを聴く
星ひとつない夜空で
きらきらきらと響いた
輝く
輝く
一番星高く見上げる
星空の縁にそっと触れた
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