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角砂糖

優しさには限りがあってね
と君が言う
努力じゃどうにもならないんだ
そんなことないよ
だって君は底なしに優しい

冷たい指を包んでくれるから
私だって返したいよ
みんなに優しくはできないけど
君にだけは優しくしたい

ほろりと崩れる角砂糖
暗い珈琲の底に沈むこれは
巡り合わせだと思うのです
覗き込んで飲み込む
君は君が思うよりずっと
素敵なひとだよ

優しさには限りがあってね
私も言う
どう分けるか自分で決めるの
だってそうでしょう
持てるすべてを君に渡したい

冷たい雨に傘を差し掛けたら
ふたりだけの優しい世界
伝えきれない君の好きなところ
言葉にするの難しいね

ほろりと崩れる角砂糖
暗い珈琲の渦に溶けるこれは
巡り合わせだと思うのです
味わったら微笑む
君は君が思うよりずっと
愛されているよ

そんなに優しく笑ったら
好きになっちゃうよ
迷惑かけてもしらないよ

私のぶんまでお砂糖混ぜて
湯気で隠したその笑顔を
君が知らなくても私が知ってる

見えなくても優しい
ちゃんと知ってるよ

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