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昼のお話です。 学校へ行ったり、お散歩をしたり、家でごろごろしてみたり、それぞれの過ごし方をして、それぞれに感じることがあるようです。
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2021年5月の記事一覧

証明する方法

証明する方法

 汗だくになった先生が、ネクタイを緩めながら上下二つに分かれた黒板を入れ替える。

 かち、かちり。ペンを鳴らして、ため息。耳元を羽虫が横切って、不快な音がする。かち、かちり。

 ああもう、全然わかんない。まず、先生が黒板に書くゼータとクシーの見分けがつかない。てかなんで、ギリシャ文字なんて使うんだろ。日本人なんだから日本語使いましょうよ、ねえ。

 そう言ったら、きっと彼ならにやりと笑って、落

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青いキャンバス

青いキャンバス

 砂利道には、薄いスニーカーで歩くとときどき足裏が痛い程度に石ころが転がっていた。行く手の地平線の先に眩しい太陽が光っていて、帽子を目深に被り直す。走って横を追い越していくひと、同じ速さで歩いていくひと、しゃがんで沿道の小さな花を見つめているひと。そこまで見て初めて、沿道に花が咲いていることに気がつく。

 世の中、見えていないことばっかりだなあ。

 わたしはのんびりと歩く。風が気持ちいい。どこ

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透ける心

 透明の中に、透明が詰まっている。色んな方向に反射が起こって、虹色みたいにきらきら光っている。

「隣座っていい?」

「あ、うん」

 机が微かに揺れて、水がきらきら踊る。ペットボトルの蓋を親指と人差し指でつまんで、くるくると回す。水が流れるように揺れる。私は食い入るように、見つめる。

「何してんの」

「え、いや、なにも」

「なんだそれ」

 森田くんは軽く笑って、前の席の子たちと話し始め

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