マガジンのカバー画像

58
昼のお話です。 学校へ行ったり、お散歩をしたり、家でごろごろしてみたり、それぞれの過ごし方をして、それぞれに感じることがあるようです。
運営しているクリエイター

2020年8月の記事一覧

ゆらゆら

 瞼の裏には数多の星、壮大な宇宙。くらくて、息が苦しくて、つめたい。私はその中で、ゆらゆら、ゆらゆらと浮かぶ。大きな闇がまとわりついて、だんだんと自分の体すらも見えなくなっていく。指先からじわじわと感覚が消えていくようで、思考もままならない。本当の宇宙は空気がないから無音だ。でも、私の宇宙はがやがやとうるさく、どこかで誰かが笑っている。私だけが闇に飲まれていく。重たくのしかかってくる孤独と、どこま

もっとみる