転職したのでスタートアップでの2年間を振り返ってみた
こんにちは、もうすぐスタートアップ3年生のヌノカワ (@_ynunokawa) です。
タイトルの通り、5月にスマートドライブを退職しました。ジョインしたのは2017年7月なので、およそ2年お世話になりました。
スマートドライブは IoT ベンチャーで、巷では MaaS と呼ばれてるようなモビリティ向けのプラットフォームサービスを展開してます。
地理情報 (ざっくり言えば地図) に強いエンジニアから見ると、モビリティは時系列、リアルタイム、ビッグデータなどの多様なテーマが交わっていて、めちゃくちゃ面白そう…ってなったのがきっかけ。
当時は初の転職+スタートアップで、最初は多少ビビってたところもあるけど、振り返ってみれば自由にやらせてもらった2年間だったなーと思う。
・車両管理 SaaS のフロントエンド開発
・自社データの可視化プロジェクトの企画
・業種特化 (バーティカル) SaaS のプロダクトマネージャー (ゼロイチ)
最新のフロントエンド開発から、新規事業 (アライアンス)、プロダクトマネージャー、地図おじさんまで。
だんだんと自己紹介が難しくなったなーとも思う。
というわけで、ここ2年で少し複雑になった自分の因数分解をしてみる。
SasS のフロントエンド開発の1年
React/Redux でのフロントエンドの開発に集中したのが入社しておよそ1年間でした。
いわゆるスプリント開発でサイクルを回していく体制はできあがっていて、アプリケーションもほぼ基礎は組み上がっている状態のジョインだったので、入社して早速新機能のプロジェクトと改善系を並走するような感じでした。
Atomic Design + Storybook を採用していて、デザイナーとも連携して UI のコンポーネント分割はしっかりやってました。
一方、フロントはテストがまったく無かった (少しあったけど形骸化してた) ので、Jest を導入して、Reducer や非同期通信 (Saga) はもちろん、Storybook をちゃんと書く習慣ができあがっていたので、Storyshots によるコンポーネントのユニットテストもまとめてリソース配分を決めて一気に導入しました。
…懐かしい (遠い目)
当時は職能でチームが分かれていて、フロントエンドのスクラムマスターも担当してましたが、新しいプロダクトの企画が立ち上がってきたタイミングでプロダクトチーム制に移行していきました。
段々と職責の幅が広がって、コンポーネント開発ではデザイナーとやりとりしながら、仕様策定〜画面設計まで担うところにいました。
最初の1年はこんな感じで、エンジニアとしてフルコミットするような動き方でそれはそれで楽しかったですが、徐々に上流に関わるようになって、自分のバックグラウンドをもっと活かせる領域はプロダクトの上流やエンジニアリング/デザイン/ビジネスが越境するところじゃないかと思うようになっていました。
エンジニア→プロダクトマネージャー
そんな思いもあり、入社してから1年くらい経って、フロントエンドエンジニアからプロダクトマネージャーへ役割がシフトしていきました。
車両管理 SaaS の新機能開発に区切りがついたタイミングで、これからのプロダクトの方向性を考えていくために事業部や職種を超えた共通言語が必要になってくると個人的に思っていました。
プラットフォームビジネスを標榜している故に、プロダクトの位置づけがそれ一本で勝負しているスタートアップよりも少し問題を複雑にしているように見えたからです。
そこで、私たちのプロダクトと事業の成長をうどんでたとえてみようと言う実験を行いました。
正直、記事にすると思ったより響かなくてビビったんですが、社内で資料公開したときの反響はすごくて、一時期はうどんの人に。
何かを変える、些細なことでも自ら変えていこうと一人一人が動き出すことによって生まれるパワーってベンチャーには超大事だと再認識しました。
ちなみにエンジニアはマジでみんな優秀なので、腕に自信のある方はポチってみてね。
蛇足ですが、この頃から note を書くようになって、自分のために作った施策の優先度決めツールの記事で深津さんに褒められてバズったのは結構自信をもらいました。
バーティカル SaaS の開発
そんなこんなで、作る人からプロダクトに責任を持つ人へ。
ちなみに最初はプロダクトの無いプロダクトマネージャーでした。要は新規事業で、事業開発に併走しながら、企画を形にしていきました。
最後に手がけた業種特化 (バーティカル) SaaS の開発がもっとも長く集中してフルコミットしたプロジェクトになりました。
まだリリースが出ていないので載せるビジュアルはないですが、通所介護事業者のため送迎計画支援サービスです。
正直、介護業界に対しては関心がなかったので、最初は自身のモチベーションを心配しながらリサーチしてました。
ただ、現場へのヒアリングを進めるなかで、本当に困っている人たちと技術で当たり前に救えるという事実を目の当たりにして「これはどうにかしなきゃ」と自然と突き動かされていきます。
そこからは、作っていく過程が楽しく仕方がないって感じでした。
一方で、顔の見える顧客に対してのものづくりは、課題抽出、解決案の創出、設計、開発…全てにおいて、最初に携わった車両管理 (いわゆるホリゾンタル) SaaS とは異質の難易度でした。
難しい、けど圧倒的に面白かった。
良いメンバーに恵まれて、明確な顧客課題が見えたことで、チームとしての温度と強度がグンと高まった感覚は、本当に貴重な経験でした。
それを境に、徐々に孤独から解放されて、チームメンバーと一緒に顧客の課題を解決するプロダクトへ、日を追うごとにクオリティが向上していくスピード感は最高でした。
本当にあのメンバーがいなかったら、路頭に迷って、どこかで倒れていたと思います。
隣で支えてくれたエンジニアのインタビュー、読んでね。
あと、判断に迷った時に整えてくれたサウナ、ありがとう。
プロダクトもコミュニティも作りたい私にとって SaaS は最高のテーマ
転職前に出会って一番気に入ってる記事なんですが、
私も SaaS の一番の魅力は「ユーザーとの嘘がない関係」だと思っています。
送迎計画のサービスを作っていたときに介護事業者に話をすると、私たちが課題とソリューションについて提案した途端に目の色が変わったんですね。
こちらが聞いていないこともどんどん話してくれるし、開発の過程でも色々と協力してくださいました。
気づいたらもう嘘なんてつけないし、隠さないでさらけ出した方が互いのリターンが大きいよねっていう関係性ができていました。
退職直前には二郎系ラーメンに連れてってもらうくらいの仲になってました。もはや同士?
おなかすいてきたわ。
プロダクトを作ることは仕事であり人生の一部です。
それに真摯に向き合うことはウソのない人生を送ることだと本気で思ってます。
全く大げさじゃなく。
正直に生きるといろんな人が助けてくれる。
ユーザーと一緒にみんなで作っていける。
プロダクトもコミュニティも作りたい私にとって SaaS は最高のテーマです。
SaaS 大好き。
完全に蛇足ですが、やり残したと思ってるのが、入社当初やりたかった R&D で移動体データの可視化で、サブ業務を作ってアウトプットもしましたが、やりきれなかった。
これは個人的に悔しかったところ。
私が地図川さんと呼ばれるようになった所以でもあったりします。
株式会社空にジョインします
さて縁があって、次は株式会社空にお世話になります。
空の CPO (開発責任者) のひろたん (空はメンバーのことをニックネームで呼び合う) が bosyu でエンジニア募集していたのが全ての始まり。
何がきっかけか覚えてないんだけど、空のまっつん (CEO) とひろたん (CPO) とはすでに相互フォローの関係で、その時はなんとなく空って会社なんだ〜ぐらいの認知でした。
そこから bosyu を見てなんとなく興味を持ち、空の記事を読み漁ってみて、この記事に衝撃が走ったんです。
「Happy Growth」って単語を見たときはなんじゃ?って思ったんですが、読み進めていくとどんどんのめり込まれていきました。
会社の成長と自分の幸せってトレードオフなのか?って悩む時期があって、そうじゃないオルタナティブがあるよねって背中押された感じ。
とにかく、この文章を書き上げたまっつんに早く会いたかったし、それを体現しようとするメンバーにももちろん。
空の TGIF イベント (空はイベント好き) でメンバーにお会いする中で、彼女・彼らがカルチャーを大事にしていて、その共感度が伝わってきて、気づいたら選考を進んでいました。
思い返せば、スマートドライブに入るときの転職活動もそうだったんですが、転職したい!って思って始めたんじゃないんですよね。
視野を広げたいと思ったタイミングで良き縁があり、強く惹かれて導かれただけです。
我ながら運が良いなあと思います。
ちなみに空のカルチャーを伝えるテキストはこっちが最新です。空に興味のある方はぜひご一読ください!!
これからはホテルが毎日行なっている料金設定業務をシンプルにする MagicPrice という SaaS の開発を行なっていきます。
フロントエンドエンジニアとして製作にコミットするだけでなく、スマートドライブで得た経験を活かして、プロダクトマネージャー的な役回りにも挑戦したい。
入社して間もなく家族も連れてキャンプに行くくらい仲が良い感じですが、空の成長に対してストイックなミッションドリブンチームです。
おなかすいてきたわ。
エンジニア限定!少人数で濃いトークしよう
えーと、色々と書いてきましたが、目的はこれの宣伝です。
空ではこれまでもカジュアルなミートアップを実施してきてますが、さらによりカジュアルで少人数でより濃い話ができる場を作りました。
職種もエンジニア限定。
大人数が集まる場よりは少人数でしれっと集まってじっくり話す場が好きな人におすすめですよー!
今後はデザイナーの Sora Bar もやりたいと思ってるので、一緒にお酒飲みたい人は DM 解放してるのでぜひ連絡ください↓
最後にウィッシュリスト貼っておくので、お祝いお待ちしてます!!
(アーモンドフィッシュが狙い目だよ)
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