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ハマグリもすごいぞ

あらかた話題が尽きて、テーブルの上にあるものを無理やりネタにするときに上がるテーマ。

「これ、人類で最初に食べたやつ、すごいよな」

という話。
大抵は「納豆」「あんこう」「ドリアン」「くさや」「ほや」「臭豆腐」なんかが槍玉に挙げられるわけだが、私は声を大にして言いたい。

「ハマグリもすごいぞ」と。

トップの写真をご覧いただきたい。まず目につくのは「管」である。水を吸って吐き出す役割を担うふたつの「管」だが、まるで大砲なのだ。上の管から恒星の熱エネルギー吸い取り、下の管から超高圧縮されたレーザーを吐き出す。星一つを軽々と破壊するデススターような禍々しさに満ちている。

体つきもすごい。重厚感ある鎧をまとっているかのような、肩の盛り上がり方である。素手の人間など、とても太刀打ちできない。拳銃程度ではなんの役に立たないということを、いやが上にも思い知らせる威圧感。

そこに重油のような粘性ある黒い液体がとろりとかかっている。これは、なかなかにグロテスクな風景である。悪魔的、古代兵器な風貌で、根源的恐怖をあおる。こいつが現れたからには現存の文明、生命はことごとく破壊される。カタストロフィだ。そして創世が始まる。

そんな雰囲気である。

しかし一番のおどろきは、この「煮ハマグリ」が見た目に反して、「うまい」という事実だ。貝の旨み、食感どれをとっても一級品。キングオブ二枚貝。だから、もう一度言わせてもらいたい。

「ハマグリもすごいぞ」


きょうもお読みいただきまして、
ありがとうございます。

それでは、また明日。

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