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上司は、いかに部下に成功体験を積ませるか その3


引き続き成功体験、その3です。

部下にある程度の権限委譲をすると言う事も、大切です。権限委譲をするということは、部下にある程度の仕事上の自由度を与えるということです。

権限委譲をされれば、部下は上司に信用されていると思うと同時に、「自分で考えて行動をする」ようになります。

これが一番重要な事です。部下が上司のイエスマンで、なんでも部下が
上司の指示のもとで働くなんてことでは、組織は成り立ちません。

ある時こんな事がありました。出張中の部下から夕方に電話が来ました。「今お客さんと一緒です。予定していなかったのですが、一緒に呑みに行こうと言う事になりました。4人なのですが、2〜3万円の接待費を使ってもよろしいでしょうか?」

あなたならなんと言いますか?
私の経験した残念な上司はこんなことを言いました。
「いいですけど、自費でやって下さい。私の上司(役員)はそういう経費は認めてくれませんから」といいました。
また、「その接待でどれだけの注文がもらえるんですか?」と、言い放ちました。営業の難しさを全くわかっていない上司でした。

そんなことを言われたら、現場にいる部下達はどうしたら良いでしょうか?モチベーション下がりまくりでしょうね。

私の言った事はこうです。「そんなことくらいで、いちいち電話してくるな!お前に任すから、必要なら5万円でも使って来い!」部下は怒られたと思うでしょうか?とんでもありません。それからお客さんを大接待して(カラオケ屋さんで歌まで歌って・・・)、関係が深まりました。

で、それ以降も、接待をやった時はちゃんと報告を受け、簡単に状況を
聞くだけにとどめました。

その部下は、品質担当だったのですが、お客様(責任者は女性でした)と
いい関係が構築され、品質不良が出た時ときも、

「不具合がでたけど、たいしたことないのでこっちでレポートを書いておくから、今回は何もしなくても良いわよ」

と言ってくれるまでになりました。

お客さんが、不良品の処理までしてくれるということです。
これなんかは、理想的な人間関係の構築です。

お客様との人間関係の構築も、立派なひとつの成功体験につながるのです。

部下も事業に貢献しているという意識が持て、仕事に自信が付きもっと
良い仕事をしようという自覚が深まったと言う事を、後で本人から聞きました。

「仕事を任す」これも大事な事です。経費を使いすぎて予算オーバー
したらどうしたらいいでしょうか?

上司が上に謝れば良いのです。それだけのことです。
それが、できない上司は退場してもらいましょう。

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