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無難の流儀 (仕事・飲み会 前編)

会社員として働いていると、どうしても“出世”を気にしてしまうものではないだろうか。

自分は出世なんかしなくても良いと思っていても、同期が花形部署に異動したり、昇進したりすると、心がささくれ立つ経験は誰しもが持っていると思う。

気にしないと言いつつも、自分の給与明細を眺めながらふと、「出世したアイツのボーナスはいくらだ?」などと、考えても仕方ないと分かっていてもそんな考えが過ぎる。

アイツにあって、自分にないもの。その違いを考え始めた時、「アイツ、さすが」と、敗北を認められる相手ならまだ良い。

厄介なのは、「どうしてアイツが」と思うことの方が圧倒的に多いことではないだろうか。

しかし、それは正しい。

なぜなら、その彼は、“無難”を追求しているのだから。

今回は、“無難な人間”の飲み会での振る舞いを見ていこう。

<到着時間>

飲み会の10分前には到着。お手洗いと喫煙所の位置、宴会場からの動線を確認しておく。

宴会中、上司が席を立ったらさりげなく行き方を説明する。

<飲み物>

・乾杯のドリンク:周囲に合わせる。

※アルコールが苦手な場合は、早めにビール以外のものを注文しておく。一人だけソフトドリンクを注文し、周囲を待たせてしまうことがないように。

・2杯目以降:その飲み会で、一番仲良くなりたい人と同じものにする。

誰しも、ワイン、日本酒、ビール…など、好みがあるだろう。

しかし、飲み会の場は、美味しいお酒を飲む場ではない。自分を売り込むための場なのだ。

だから、その飲み会で一番仲良くなりたい人と同じものを注文することをおススメする。

「量は飲めないんですけど…」とでも言っておけば、別にチビチビ飲んでも構わない。

重要なのは、“好きなものが同じ”と認識されることだ。

人間は、自分が好きなものを肯定されると気分が良い。その結果、「今度、美味しいワインの店に行こうよ」などと誘ってもらえる確率がグッと上がるのだ。

<料理>

料理を取り分けるか、各々取ってもらうか。

すべて個別に提供される店ではこのような心配はないが、カジュアルに使われる飲み会の場では、料理が大皿に盛られてくることが多い。

料理を取り分けるべきか、悩むことは多いだろう。そんな時は、以下のステップで判断してほしい。

(料理が到着)

さっと取り皿と箸を持ち、5秒ほど待つ。

①上司が何も反応しない → 取り分ける。

②上司が「各々で良いよ」と言う。 →「最初だけ」やらせてくださいと、取り分ける。

③上司が「自分でやるから」と言う。 → 「お言葉に甘えて」と、取り皿等を配る。

ここで見極める必要があるのは、上司は「自分でやりたい」のか、「やってほしい」のか?のどちらかだ。

苦手な食材があるため避けたい場合などは、上司は「自分でやる」と言うことが多い。そんな時に、「やらせてください!」と、無理に取り分けるのは迷惑なだけだ。

<お酌>

これも、取り分けと同様だ。

「お注ぎします」と言って、5秒待機してほしい。

① 上司が「ありがとう」と言う。 → お酌する。

② 上司が「自分でやるから良い」と言う。 → 「すいません、お言葉に甘えて」と、お酒を渡す。

私の経験談になるが、かつての上司で、ビールを注いだところ、

「俺は、泡が大好きだから、泡とビールの比率を自分で決めたい。邪魔するな」と言われ、ハッとしたことがある。

<まとめ>

“自分が良いと思ったこと”ではなく、“相手に従うこと”に徹するべし。


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