あくまでもYMS的 三つの安全
開業当初から基本スタンスは変わることなく。安全というのは譲れない一線。同じ行動、同じプログラムでもより安全にその上でより楽しくというのが身上。
その安全という言葉を相当拡大解釈(意訳)しながらYMSのサイトにアップしたのが2005年ころかな。
本人的に、この3つの安全はYMSの根幹をなす部分なので、あえてここにも置いとくことにします(笑)
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YMSは現地型ダイビングサービス(ダイビングショップ)として、三つの安全を常に心がけております。
語意を少々拡大解釈してはおりますが、YMSのポリシーを端的にお伝えするために、わかりやすい“安全”という言葉に集約してみました。
№1 ダイバーの安全
「安全」はセールストークではありません。われわれがお客様をご案内する以上、われわれができる安全管理は全力で行うのがあたりまえです。
ただ、安全なダイビングは、当店スタッフだけで成立するものではありませんし、絶対安全というダイビングも存在しません。
安全なダイビングは、それぞれ、参加されるお客様のステイタスによって程度差はあるものの、お客様にも協力をいただきながら、われわれと一緒に作り上げていただくものです。
すべての参加されるお客様におかれましては、まず基本的な体調管理をお願いします。また、当店担当スタッフの説明をきちんと聞いていただいたうえ で、不安があれば遠慮なくぶつけてください。カードホルダーの方は、特に申告をいただかない場合は、それぞれの経験やカードステイタスに見合った、技術と知識を習得しているものとして、 ご案内させていただきます。もし、技術的、あるいは知識的な不安がある場合は、遠慮なくスタッフに伝えてください。我慢や見栄は、ダイビングには無用です。お申し込みいただく際に、本数などを申告していただいておりますので、事前にいただいた情報を元に、そして実際に潜りながらお客様の様子を見て、担当スタッフが全力でフォローいたします。
YMSのツアーにご参加いただいたすべてのお客様に、リラックスして思い切り屋久島の海を楽しんでいただけることを、YMSは目標にしております。
水中での活動について、ファンダイビングはガイド1名に対して6名(もちろんお客様の経験やスキルなどに応じて減員します)、体験ダイビングはインストラクター1名に対して1~2名の人数比を超えないようにしております。
また、お客様の潜水経験に基づくチーム編成を行うように心がけております。完全ではありませんが、少しでもお客様のストレスを減らす一助になればと思います。
30Mを超えるディープダイビングはいたしません。
海洋状況については、比較的慎重な判断をしておりますので、荒天時、もしくは海況の悪化の可能性がある場合は、他店が催行している場合でも当店では中止の場合もあります。
№2 海という環境の安全
もの言わぬ多くの生物達と彼らが織り成す海という環境。ダイバーはそこにお邪魔させてもらって中を覗いているだけです。ダイバーの都合で彼らの生活を脅かしたり、その生態行動を邪魔したりすることは許されるものではありません。
YMSのスタッフは彼らの生活を脅かさず、そしてお客様に楽しんでいただけるよう努力しています。もしかしたらお客様に「ここから前は行っちゃだめ!」とか「遠くからそっと見てね」とか言っちゃうかもしれませんし、間にあわなそうならちょっとフィンとか引っ張って止めちゃうかもしれません。。彼らの暮らしは、ときとして大胆にダイバーを迎えてくれますが、ときとしてダイバーの存在だけで脅かされるほど脆弱です。
近くによっても大丈夫な生態行動は、思い切り近づいて観察させてもらいましょう。
われわれの存在でその生態行動に支障がでるようであれば、遠くや物陰からそっと覗かせてもらいましょう。あまりにもデリケートな対象の時は、場合によってはお客様には申し訳ないですが、素通りをしてしまうかもしれません。
たとえば冬のタンク下利用の自粛のように、ある程度オーバーユース的なものを感じれば、せめてYMSだけでも(たとえその影響が小さいものだとしても)できる範囲で、一定期間利用を見合わせる、利用頻度を低くするなどの対応を考慮します。
そのときそのときで生物や環境に対して適切なアプローチは変わってきます。
お客様に楽しんでいただくことと同様に、生物や環境へのストレスを少しでも減らすことが、われわれガイドの仕事であると考えています。
ときには、お客様をご案内する場所やコースの選択肢が少なくなるかもしれませんが、海や環境へのささやかな感謝の気持ちとして、そして海への敬意として、お客様にもご理解をいただきたいと思います。
№3 地元というコミュニティーの安全
これはお客様に直接気配りをいただくことではないかもしれません。
屋久島という長い歴史を持つ地域コミュニティの中で、観光、そしてダイビングというものはまだまだ新参者です。当然、その屋久島で、長く続いてきた、あるいは連綿と紡がれてきた暮らし、習慣というものが存在しています。われわれ、観光事業者は、その長く続いてきた暮らしや習慣に迷惑をかけることなく、新たな観光、そしてダイビングを屋久島に根付かせ、そして気持ちよくバックアップしてもらえるような、そんな環境を作りたいと考えます。
観光するのに便利だから。ダイバーに都合がいいから。そういった理由だけで地元環境をかき回していいわけは無いと思います。
観光を否定しているわけではありません。ただ、地元コミュニティーを虐げて観光の利便性を推し進めると言うことに疑問を覚えるのです。
移住当初は、岩に水がしみこむように、少しずつ少しずつ、ダイビングが地元に認められればと、海牛、もとい蝸牛のごとく歩を進めていましたが、事業者が飛躍的に増加した今、良くも悪くも、屋久島での観光業は信じられないほどの早さで変化し、大きな影響力をつけてきました。YMSでもその基本思想を変えることは無いにせよ、その流れの中で、屋久島にかかわる皆に良かれと思う方向を模索していかねばなりません。
観光業が地元コミュニティの(経済にとどまらない)利益となり、また、その利益を観光に来た方々に気持ちよく還元する。
そんな関係がわれわれの理想です。
そのために周囲に気を配り、屋久島の今までの暮らしや生活を尊重し、地元コミュニティーとの良好な関係を作れるよう、日々、模索、そして努力をしていきます。
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本来どれもごく当たり前のことで、大げさに喧伝するようなものでは無いと思います。実際ここで謳っていることは基本的にYMS設立当初から変わらない姿勢です。
しかし、観光事業者がどんどん増えてきた屋久島という場所の中で、お店を選択する際の判断材料として、そしてYMSの方向性をご理解いただく材料としていただければ幸いです。
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