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小さな図書館で働く居場所の相談員、募集します

(2022年4月14日 一部追記)(2023年6月29日 一部改訂)

 私が代表理事をしている一般社団法人ケアと暮らしの編集社が営むシェア型図書館「本と暮らしのあるところ だいかい文庫」に勤めるソーシャルワーカー兼事務スタッフを募集します。だいかい文庫は、まちに暮らす人たちが少しずつ本とお金を出し合って作っている小さな図書館です。一箱本棚オーナーさんと呼ばれるお金を出して本を置いている方々は、自分自身の表現の場として、また本や人と出会う場として活用されています。本が好きな多様な背景の方が集まり、ゆるくつながる豊かな場が形成されています。詳細については、noteの記事をぜひ読んでみて下さい。

 本の文化の場を通じて、地域のケアの拠点として、居場所の相談所を開いています。まちで暮らしている中で、家族を亡くして孤独だなと感じたり、同じ趣味の知り合いがいないと寂しく感じたり、こんなサポートが欲しいのにと思ったりといった居場所の相談にのります。ときに話を聞き、ときに公的なサポートにつなぎ、ときに地域のサークルに紹介したりしています。コミュニティの処方=社会的処方を担う地域のリンクワーカー(ソーシャルワーカー)のような機能を果たしています。

 今回、だいかい文庫で働く居場所の相談員(ソーシャルワーカー兼事務スタッフ)を募集します。地域で働いてみたい方、お待ちしています。

※仕事の開始時期はできるだけ早くを予定しておりますが、週5勤務、フルタイム希望、勤務時間帯等、勤務日数や住む場所、他の仕事等については一緒に考えることもできます。また給与についても経験に応じて記載金額より高くなる可能性があります。まずはお気軽にご連絡ください。問い合わせは、info@carekura.comまで。応募は、以下のgoogle formから。


一緒に地域の本のあるところとしての居場所づくり、社会的処方を進めていけると嬉しいです。だいかい文庫を運営するケアと暮らしの編集社は、現在、20代から30代のメンバーを中心に働いています。看護師、医師、医療人類学者、心理士、デザイナー、建築士といった多様な専門性を持つ10名程度のメンバー(プロボノ含む)がいます。有給スタッフも2名おり、お互いに相談しながら、活動を進めていくことができます。

ケアと暮らしの編集社は、総合診療医として医療福祉現場に携わっていた守本陽一が中心となり、地域での孤立・孤独の解消のため、市民と医療福祉専門職が関係性を超えて協働して、ケアするまちをデザインすることで、誰もがつながりや表現ができる地域社会を作ることを目的に、2020年に立ち上げた団体です。

 私たちは医療や福祉の現場において、もっと早く繋がっていれば解決できたかもしれないという出来事が多くありました。当事者が抱えている悩みに寄り添い解決していくには、病院や福祉施設、公的な相談窓口だけでは限界があると感じるようになりました。地域にいる方々が孤立し、誰のことも頼れなくなるよりもっと前に、地域にいる私達がお互いにケアしあえる関係性をつくっていくことが大切なことではないかと考えるようになりました。

 そして、2020年にシェア型私設図書館「本と暮らしのあるところ だいかい文庫」を開館しました。だいかい文庫では、ケアする・されるの境界線があいまいな場です。孤独を抱えて来られた方がだいかい文庫に来たことがきっかけで地域とのつながりを得て社会的復帰をされたり、だいかい文庫を居場所や生きがいとされる方も増えてきました。また昨年度からは、疾患や障害のあるなしに関わらず、誰もが自分の趣味や関心をシェアできる社会包摂型市民大学「みんなのだいかい大学」を開始したり、社会的処方プロジェクトとして、行政と連携しながら、リンクワーカー養成講座を実施したり、さまざまな形でケアするまちを広げています。

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写真)だいかい文庫の日常の様子。

スタッフから一言

ケアと暮らしの編集社メンバーの本田です。だいかい文庫は老若男女様々な人が訪れ、それぞれの時間を過ごせる場所です。自分に合った利用の仕方・関わり方ができます。メンバーとしてとても魅力的であると共に、発展途上で多方面にのびしろがあると日々感じています。だいかい文庫では自分の専門性や興味の向くことを尊重しながら、自分らしく生きていく・その人なりのケアを模索し、実践していくことができます。他職種の方々との連携の中で学びが深まり、新たな可能性にワクワクします。だいかい文庫のような場所は前例があまりなく、自由すぎるのが苦手な人には向いていないかもしれません。でも、新しいケアのあり方や社会的処方を考えるにはぴったりの場所です。ケアがいつの間にか生活に溶け込んでいる、自分が住みたいと思えるまちづくりに関わっていく。そんな未来を豊岡から創っていきませんか?どのような未来が一緒に描けるか、楽しみにしています。
(事務局長/居場所の相談員 本田尚子より)

豊岡へこれをきっかけに移住してみようという方は、以下の記事が豊岡を知るのにおすすめです。商店街にあるだいかい文庫の近くにはミニシアターの豊岡劇場やゲストハウスのHostel ACT、カミノコーヒーにくわえ、レトロな喫茶店や食堂等、楽しいスポットがたくさんあるので、見てみてくださいね。

上段)市街地のおすすめスポット 下段)市街地以外のおすすめスポット


●ケアと暮らしの編集社/だいかい文庫との関わり方

居場所の相談員は希望しないが、ケアと暮らしの編集社/だいかい文庫に関わってみたいと思った方へ。

オーナーになる
だいかい文庫では、現在、一箱本棚オーナーを募集しています。本棚については、現在ほぼいっぱいの状況ではありますが、角の本箱はまだいくつか空きがあります。それでもよければ、以下のサイトよりお申し込みいただければ幸いです。

寄付する
皆様からの寄付があれば、よりだいかい文庫の活動から発展させ、社会的処方の実現のため、活動できると考えています。遠方で本棚は設置できないけど、僕たちに近いところでだいかい文庫の発展を見届けたいという想いを持っていただいている方と仲間になって、ケアするまちを一緒に作っていければ嬉しいです。よろしくお願いします。

視察する
本と暮らしのあるところだいかい文庫では、視察対応を受け入れています。1名以上で1人3000円で承っております。運営方法やケアとの接点の作り方、関わり方等を含めて、お話ししておりますので、ご希望の方は日時を明記の上、info@carekura.comまでご連絡ください。

プロボノになる
専門性を活かして、ケアと暮らしの編集社に関わってみませんか?
こんな人におすすめ
・専門性を非営利法人で発揮してみたい方
・ケア、場づくり、社会的処方といった活動に関心がある方
・社会との接点としてお店番をやってみたい方

歓迎条件
・NPO・NGO等の非営利組織での業務経験(プロボノやボランティアも含む)
・各々の業務に関わる実務経験

仕事内容
以下の専門性を有する方
・グラフィックデザイン等のデザイナー ・医療福祉専門職
・ファンドレイザー ・コミュニティマネージャー ・ユースワーカー
・ワークショップデザイン ・経理 ・その他法人運営に必要な能力

活動場所
フルリモートで可能(豊岡市近隣にお住まいの方、歓迎)

報酬等の条件
・基本的には報酬は発生いたしません。しかし、専門性を発揮される業務につきましては、要相談とさせてください。
・月に1回のミーティングと適宜打ち合わせがあります。
・ご自身でPC・インターネット環境が用意できる方(目安活動時間:月5-10時間)
※ミーティングはビデオ会議(Zoom)で実施し、普段のコミュニケーションは、SlackやGoogleドライブを活用しています。

応募フォーム


守本陽一(一般社団法人ケアと暮らしの編集社 代表理事)
1993年、神奈川県生まれ、兵庫県出身。医師。学生時代から医療者が屋台を引いて街中を練り歩くYATAI CAFE(モバイル屋台de健康カフェ)や地域診断といったケアとまちづくりに関する活動を兵庫県但馬地域で行う。2020年11月に、一般社団法人ケアと暮らしの編集社を設立。医師として働く傍ら、社会的処方の拠点として、商店街の空き店舗を改修し、シェア型図書館、本と暮らしのあるところだいかい文庫をオープンし、運営している。YATAI CAFEで、まちづくり功労者国土交通大臣表彰受賞。共著に「ケアとまちづくり、ときどきアート(中外医学社)」「社会的処方(学芸出版社)」など。厚生労働省「保険者とかかりつけ医等の協働による加入者の予防健康づくり事業」審査委員。


ここまで読んでくださり、ありがとうございました。読んだ感想をいただけると、嬉しいです。引用リツイートやDM等でご連絡ください。。 サポートについては、YATAI CAFEやだいかい文庫等の地域ケア活動費に使わせていただきます。