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ケアとまちづくり、ときどきアート。

なぜケアとまちづくりが必要なのだろう?病院を地域に開いた方がいいのはなぜ?アートを介護に持ち込むと良さそうなのはなぜ?地域包括ケアシステムの中で一大ブームになっている「ケアとまち…
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2019年6月の記事一覧

暮らしの保健室をアップデートする

暮らしの保健室はやっぱりケアとまちづくりの先駆け的な存在である。2011年というまだ医療者が病院を出ること自体が懐疑的な時代に、病院を出て、団地の一階に誰でも、医療介護の対話が気軽できる場所を作った。それが本当に素晴らしいと思うし、これからも讃えられることだと思う。暮らしの保健室は全国各地に広がり、訪問看護ステーション、社協、行政などの手によって、それぞれの街で展開している。前回、暮らしの保健室を取り上げたときに、「暮らしの保健室の本質は商店街にあることではない」と言った。街

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民間劇場とゲストハウスの1階で喫茶をする、長野・リベルテの居場所づくりが美しい。

居場所づくりに、初めて「美しい」という言葉を使いました。 長野県・上田市にあるNPO法人リベルテ(以下 リベルテ)の実践を例にとり、ケアとまちづくり、そしてアートはその時どんな役割を果たしていくのだろう?を考えていきたいと思います。 私がリベルテの実践を見聞きする中で美しいと感じるポイントは、2つ。 1つは、ケアをする人の人柄が、町の資源(ヒト・モノ・コト)を呼び寄せていること。もう1つは、ケアの働き手の日常がとても大切にされていること。 このポイントがなぜ「美しい」

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医療者が引く移動式屋台カフェの正体とは。YATAI CAFEが生み出す健康的な空間の理由。

【2022年1月28日更新】 「屋台やってる先生ですよね?」と最近よく声をかけられる。医師である僕は、医療福祉関係者が街中で移動式屋台でコーヒーを提供するお店「YATAI CAFE(モバイル屋台de健康カフェin豊岡)」を行っている。月に1回ひっそりと移動式屋台を引いて、訪れる人にコーヒーを物々交換で提供する。 この一風変わった活動を、多くのメディアに取り上げていただいた。神戸新聞、朝日新聞、ソトコト、Newspicks、リクナビNEXTなど。屋外の公共空間の利活用に関す

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変わることを恐れない。教会とオフィスが”共生”する現場で、もはや場は必ずしも1つの機能だけでなくてよいと考えた話。

教会と共生するオフィス? 2019年5月末から6月初旬、オランダにいました。渡航の目的は、患者の症状だけに焦点を当てず、患者の持つ元々の力を引き出そうとする健康の概念、”ポジティヴヘルス”の現場を体験しに。(詳しくはこのマガジンにアーカイブしています。) このオランダに日本人の建築家の方がリノベーションを手がけた教会があると聞きつけ、いてもたってもいられなくなり、様々な方に協力をいただき、訪ねてきました。 オランダ北部、フローニンゲン州にある、レモンストラント教会は18

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