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飲食と福祉の真逆の人材育成を考える

福祉の仕事と料理人をする高橋です。

経営者や料理業界では、できるだけ自立したスタッフが自力で考え結果が出せるように、人材育成するのが一般的だと思います。

先輩と一緒に行動し、初めは雰囲気をつかんだり、言葉使いや身の振り方を覚え、頭と体に覚えていきます。

基本的には、福祉も飲食も同じ流れで、仕事を教えます。

では、どこに真逆の人材育成があるのか。

飲食店・・・一人前の仕事ができるように早く覚える、早く育てる
福祉業界・・できるようになるまで待つ。支援のタイミングが来るまで教えない

と、時間の使い方が真逆なのです。

飲食店のほうは説明不要だと思うので、福祉の人材育成を事例を含めてお伝えします。


能力はあるけど、人の話を聞けないAさん

手先は器用で、やる気があるときには手早くこなすAさんですが、初めての作業は人の話を聞けないので、8割失敗(コツが掴めない)します。

教えるほうも、聞いていないから!!と言いたくなります。


このAさんにとって教えるタイミングとは?

初めての作業でも、本人は心の中で(そんなこと見なくてもわかる(できる))と思っています。

なので、初めの説明は聞くまでもない(そもそも聞くのも好きじゃない)

ところが、いざ作業に取り掛かると、引っかかる場所があります。

何度かつまづくと、(なんでできないんだ??)と思い始めます。このタイミングが支援のタイミング。

ここでも、「だから言ったでしょ!」と高圧的になるのではなく、本人に選択肢を与えます。

「やり方見てみる?」

すると、できるようになりたい気持ちが強いと、聞きたくないという苦手を乗り越えて、指示を聞けるようになります。

(なるほど、わかった)

と指示理解にもつながります

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