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第8稿 「く」らさ(暗さ)を出す

ここでは、「あ」から順番に、それを頭文字とする言葉をテーマとして文章を書いていきます。

今日は、『「く」らさ(暗さ)』を出すことについて書きたいと思います。


ー目次ー
▼暗さを出すことへの躊躇
▼暗さに対する私のイメージ
▼なぜ暗さも出すことにしたか?
▼暗さの種類
▼私が暗さを出せなかった訳とは?
▼苦しさを認める方が解決が早い
▼暗さは自分の中におさえておくべき?


▼暗さを出すことへの躊躇

暗いってどちらかと言うと、ネガティブなイメージがあって、自分の暗さを出すことを躊躇していました。

楽しいとか、明るいとかが○で、暗いとか、重いは×っていう。

だから、この1つ前の『「き」ずつく(傷つく)』という文章を投稿することも迷いました。



わざわざ暗さを出さなくてもいいじゃないか、見栄えがよさそうな部分だけ出せばいいじゃないかと。

でも、結局は、それを書いて投稿したいと思ったのだから、それに従うことにしました。


▼暗さに対する私のイメージ

暗さってどうしても引っ張られて、自分も暗い気持ちになるからなのか、私は相手に一方的な気持ちを押し付けられている気になります。

それに、相手から自分の暗さを出されても、じゃあ私はどうしたらいいの?と困惑します。

自分自身が暗さに対し、そういったイメージがあるため、私自身が自分の暗さを出すことに抵抗を感じていたのだろうなぁと思います。


▼なぜ暗さも出すことにしたか?

本当はここに書く文章は、もっと軽やかに、ホッとできるような文章を書きたいと願っています。

でもこうやって自分の暗さを出すことも、ある種の通過儀礼みたいなものじゃないかと、半ば諦めました。

どうしてもそこを通らないと中庸にならない感覚。

だからあえて突入していこうかと思っています。


▼暗さの種類

暗さにも種類がある気がしていて、カラッとした暗さとジメッとした暗さ。

カラッとした暗さは、ただ、自分の性質として持っているもので、自己完結していて、相手を巻き込まない。

でも、ジメッとした暗さって、どこか相手に何かを求めている感じがします。それは、自分の苦しさをわかってもらうことだったり、辛さを認めてもらうことだったり、自分で抱えられずに出てしまう。

つまり、自分でまだ吸収・解消できていない感情ということかなと思います。


▼私が暗さを出せなかった訳とは?

私は昔、そういうジメッとした暗さを自分が出すことを許せませんでした。相手に自分の辛さをわかってくれと言えませんでした。

なぜなら、そんな苦しい状態の自分を認めたくなかったから。
人に言ってしまうと、自分が苦しいのだと認めたみたいで、そんな苦しい状態になっている自分を許せなかったからです。

もう一つは、そういう苦しい状態に陥っているのは、本人に問題があるのでは?と、被害者も問題があったのでは?といった考えが、自分の中にもあったからだと思います。

だから、自分が苦しい状態だったとしても、それを認めると、自分に問題があるということを自分が認めるみたいですごく嫌でした。


▼苦しさを認める方が解決が早い

でも、今なら、苦しい状態な自分を認めて、解決方法を考える方が健全だったと感じます。無理して、目の前の苦しい状態の自分から目をそらすよりも。

きちんと自覚し、直視するから解決しようと思えるわけで、そのスタート地点から目をそらしている限り、目の前の苦しい状態を解決する動機すらわかない状態を自分で作っていたことに、バカだったと今では笑ってしまいます。


▼暗さは自分の中におさえておくべき?

こうやって自分の苦しかったこと、辛かったことをわざわざ外に出さなくてもいいじゃないか?

そんなことも思っていました。
自分の手元で留めておけばいいじゃないか、わざわざ見せなくてもいいじゃないかと。

でも、当然のことながら、暗さや苦しさ、悲しさ、辛さなんかの気持ちは、誰もが感じる可能性のある感情であり、それを見せることを否定することもまた、不自然なことだと感じたため、ここでそれらも書いて公開することにしました。

それに、自分でダメだと思っていることも、他人からしたらダメでないこともあり、誰かにダメじゃないじゃん!と思ってもらえると、何となく嬉しい。

そんなことを思うようになったのは、どこかで人の寛容さを信じ始めたからなのかもしれないですね。

たくさん子どもの頃に傷ついて、周りがすべて敵に見えたような時代からすれば、ずいぶんと柔らかくなったものだと自分でも驚いています。(今この一文を書いている最中、私は周りがすべて敵に見えていたことがあったことを思い出していました。)

そのうち、誰かのそばでホッと安心できている私になっているといいなと思います。


おわり


written & photo by Y.Megumi

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