天の邪鬼’ @派遣作業者というのは世知辛い稼業なのです


◆ 昨日から、私の派遣先は9時半の始業になりました。

 私としては、早朝の頭が冴えている時にゆっくりと個人的な仕事ができて好都合。9時半のはじまりなら道路の渋滞もひどくないし、通勤は楽になります。
 私は、これは、派遣先が巧妙に仕組んだ“派遣切り”の一環と見ています。この1カ月ほどの間に既に10人ほどの派遣仲間がやめていきました。[派遣切り]
 自分からやめた人もいますが、多くは、やめさせられたような人だと思います。噂によると、私の派遣先工場はあと10名ほど派遣労働者を減らしたいらしい。
 と言うのも、夏場は忙しかった派遣先工場も、10月頃からは“閑散期”入り。通常は5時までの勤務ですが、3時や4時頃には仕事が終わる日も多くなっていました。
 まぁ、派遣作業者は3ヵ月契約になっている人が多く、3ヵ月後に再契約しなければ自由に解雇できるタテマエなので別に“悪質”なことをしているわけでもない。


◆ 派遣労働者とは言っても、“季節労働者”というわけでもない人はフルタイムで働きたい人が多い。

 派遣労働者の多くは“時給制”。時給制でもフルタイムで働けばそれなりの収入になります。でも、3時や4時で仕事を終わらせられれば、それだけでは生活が成り立ちません。
 そんな状況に嫌気して別のところに鞍替えする人が出てくるのは無理もないこと。実は、そこが、派遣先工場のねらいどころなのだと思います。
 始業時間を繰り下げるのも派遣先工場の苦肉の策。派遣作業者が自分からやめてくれるように仕向けているのです。そうすれば、“派遣切り”の悪評は避けられます。
 しかし、そんな発想だから派遣やパートの“定着率”が悪く、結果的にコスト高にもなります。入れ替わり立ち代わり新人がやるようでは、いくら単純作業でも熟練はしない。[定着率]
 ともかく、派遣労働者というのは“世知辛い稼業”。でも、私は、何か、昔の“渡世人”のような潔さやカッコ良さを感じてしまうのです。[世知辛い稼業][渡世人]


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