天邪鬼Club’ @栄枯盛衰は世の常なのですが、寂しい

◆ ロクでもないことにうつつを抜かすから、こんなことになる。

~~< 以下 引用 >~~  ■ 東芝、米テキサスの原発計画撤退 巨額損失で継続困難 ⇒ http://s.nikkei.com/2lYc7RK ■   東芝が米テキサス州の原子力発電所新設計画から事実上、撤退する見通しとなった。米原子力事業で巨額損失を計上する見込みになって以降、受注済みの海外の原発新設を見直す初の事例となる。

◆ 事業というのは、永遠に続くものではないのです。

 むかしから“鉄は国家なり”とか“半導体は産業の米”などと言われ、それぞれの時代背景に応じて花形産業的な事業が脚光を浴びました。実は、原子力事業もそのひとつ。[#花形産業]
 原子力の場合は軍事的な部分との結びつきも強い産業なので、国としても異常なほどに力を入れて支援してきました。しかし、そんなことも、今はむかしのこと。
 原子力事業は、“福島原発事故(→ 2011年)”を契機に事業としての魅力や可能性が大きく後退し、世界中が撤退をめざしています。東芝は、むしろ対応が遅れていたのだと思います。
 気が利いた経営者なら、アメリカの“スリーマイル島事故(→ 1979年)”やロシアの“チェルノブイリ事故(→ 1986年)”の頃にそのことに気づいておくべきでした。

◆ アメリカもロシアも、原子力については世界のリーダー的な技術力をもつ国でした。

 今は、フランスがリーダー格ですかね? まぁ、それはともかく、私は、原子力に対して日本にリーダー的な技術力があるとは思えません。
 原子力事業は、単に“利権”として成り立っている事業です。利権の維持にはあれこれとお金がかかる。おそらく、原子力事業は“金食い虫”でしょう。[#利権事業]
 当初は研究開発や設備投資などにも膨大なお金がかかるので、国も補助金その他で関係者を保護してくれる。そんなやり方が、“護送船団方式”と言われるやり方。[#護送船団方式]
 国としても産業育成的な面もあるので、そんなことも、ある程度までなら仕方がない。なので、当初の頃は表面的には儲かっているようにも見えるものです。

◆ 事業には“潮時”というのがあるもの。潮時を見極めるのが、経営者の慧眼。

 東芝は、遅ればせながらも、原子力事業から撤退する意思決定をすることができました。多様な方面に事業展開している東芝なら、まだまだ再起の可能性も高いと思います。[#潮時]
 それにしても、“シャープ”にしても今回の東芝にしても、20~30年前は“ブルーチップ企業”の代表格。技術力が高い優良企業が好きな私も、以前は両社の株主でした。
 “栄枯盛衰”は世の常とは言え、寂しい。次は日立や三菱も危ない企業の仲間入りなのかもしれません。経営者は、くれぐれも、護送船団に乗らないようにしたいものです。[#栄枯盛衰]


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