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トランス・ボイス/TransVoice

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英語の発音で、ひょっとしたら人生が変わるかもしれません。 大学の英語科で実践した発音体得のコツを紹介。
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2018年1月の記事一覧

英語の子音には、四つの層がある

英語の子音には、四つの層がある

人間の息は、鼻腔と口腔という二つの通り道によって体外に出ていく。

人間は舌、唇、顔や首の筋肉を使って、声帯原音が頭骨や胸元に共鳴する範囲を調整できる。

声帯原音が共鳴する主要部分は、上のほうから、①鼻腔 ②上あごの骨 ③口腔 ④下あごの骨、の四層となる。

英語の場合、この四つの層をフルに活用している。これに前のほうから四ヶ所ある調音点と、無声音・有声音の区別を導入すると、英語の子音24個は

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it は「イット」か?

英語の音の力強さやリズムは、<しなやかに息を出し、それをしっかりせき止める>という力の対抗関係がつくる。

それに対して日本語では、喉(あるいは首全体)を閉めることによって力強さを確保する傾向がある。

だから日本人は喉を閉めた「っ」が得意だが、英語にそういう音素はない。

たとえば、it は、「エ(ト)」に近い発音になる。(ト)のところでは、喉を閉めるのではなく、/h/ の息を、舌先による前歯裏

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「ザ」という英語はある?

「ザ」という英語はある?

日本では、the を「ザ」と読む習慣?があるが、なぜ「ザ」なのか。

the のつづりを見ても、「ザ」と読む理由はよくわからない。

国際放送を聞くと、いろいろなタイプの英語が聞けるが、英米系はもちろん、中東系にせよインド系にせよ、英語ネイティブが the を「ザ」のように発音しているのは聞いたことがないように思う。

少し調べてみたが、そもそも英語には、「ザ」に近い /za/ という音が入った単

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