Yomogi

エッセイ的なもの、散歩中に考えたことを投稿します!!!!!

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最近の記事

ありのままの「気味」が良い

車窓から夕日に照らされたマンション群がずらりと並んでいるのが見える。 今日はなんだか疲れたので、スマートフォンの画面を見る気力さえ起きず、無線のイヤホンでラジオを聴きながら電車に揺られていた。 急にラジオから懐かしい曲が流れてきた。  今日みたいによく晴れた日の、日の入り前が良く似合う曲である。 誰が歌っているのか、いつ作られた歌なのか、全く知らない。 でも、メロウでロマンティックな曲だと思う。夕暮れ時にこの曲を聴きながらちょっとセンチメンタルな気分に浸っていたものだった

    • 白亜の校舎

      脳裏に焼き付いている風景、それはよく晴れた日の夕暮れ時に見る高校の校舎だ。 母校の壁は異様に白かった。それ故に空模様をよく映していた。曇り空の日はグレーの中に沈み、昼間はさんさんと注ぐ日差しを照り返すような、白。 その中でも夕日の中の校舎はえも言われぬほど美しかったのを覚えている。けれども、その美しさは絶景という類の美しさではなく、生活の中にあるからこそ美しいという類の美しさだった。 iPhoneで写真を撮ったり、友人にわざわざ校舎の美しさを語ったりすることはなかったが

      • 泣きじゃくる午後

        泣く子と遭遇する午後4時半 私は泣く子によく遭遇する自信がある。ちょうど4時くらいに散歩すると、泣く子を見つける。家族や友達と喧嘩したのか、それとも先生に怒られて泣いているのか、理由は分からない。誰かに慰められるわけでもなく、ひたすら涙を流しているのだ。 この時間帯は下校の時間帯と被るからなのか、それとも子どもたちが路上で遊ぶのにちょうど良い時間だからなのか、4時の路上には泣く子が歩く。 何も事情を知らない私が声を掛けるのもおかしな話だし、と思って素通りするのだが、声を掛

      ありのままの「気味」が良い