アイドルの歌詞って割とそういうところある

アイドル曲の歌詞は、以下の7つのタイプに大別されます。これは、13年間アイドルの曲を聴き続けてきたアイドルオタクこと私の持論です。


〇恋愛妄想系

・・・ある架空の世界が物語的に描かれる。情景描写があり、「バスケットのインターハイ」「クラスメイトも公認」「恋の花咲く地元の駅」など、歌詞から曲の舞台となる場所や登場人物の年代が推測できる。設定が学校になりがちなので若いガチ恋、リア恋オタクは妄想に入り込めるが、オッサン層は入り込めない。

(例)「キュン/日向坂46」「恋の呪縛/Berryz工房」「ロマンティック浮かれモード/藤本美貴」「a.no.ne/Chu-Z」

〇自己啓発系

・・・何かをやり始める、もしくは止める、など何らかの新たなアクションを起こすよう聞き手に促す。語り口調や命令口調が多い。

(例)「何度目の青空か?/乃木坂46」、「Must be now/NMB48」、「次の角を曲がれ/℃-ute」

〇ハッチャケお祭り系

・・・とにかく盛り上がるための歌詞。コンサートの定番曲だったり、跳ぶ系オタクが喜んだりする。歌詞中に「跳べ」「ハジケましょ~」などオタクを煽る単語や、「今日はいろいろ忘れて楽しもう」系の楽観的な単語が入る。売れ線の曲に多いので、グループの代表曲になることも。

(例)「MAX!乙女心/SUPER☆GiRLS」、「泡沫サタデーナイト!/モーニング娘。’16」、「サクラあっぱれーしょん/でんぱ組.inc」

〇所信表明系

・・・アイドルの努力や生い立ち、今後の決意などを書いている。グループの基礎となる歌、アンコールで歌うとファンが泣く系の歌に多い。まるでアイドルの気持ちを代弁したかのような歌詞で、ライブでは多くのファンの心を打つ。

(例)「初日/AKB48 teamB」「行くぜっ!怪盗少女/ももいろクローバー」「W.W.D/でんぱ組.inc」

〇日常生活愚痴り系

・・・日常のあるあるなどをかわいらしく書いている。「アイドルって〇〇」「女子って〇〇」的な愚痴が多いが、現実の人間が抱える深刻な悩みとはかけ離れた、かわいらしい内容が多い。架空の世界が設定される、という点では恋愛妄想系と似ているが、日常生活語り系は自分語りがメインかつ、曲の終わりには勝手に自己完結していることが多い。

(例)「アレコレしたい!/Juice=Juice」「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?/Juice=Juice」「売れたいエモーション/私立恵比寿中学」「な・り・あ・が・り☆/アイドルカレッジ」

〇ファン困惑系

・・・独特の歌詞に深い意味があるのかないのか分からないが、意味が分からなくてもファンは受け入れる。単語の羅列、話の内容が突然飛ぶなどの特徴があり、一度聞いただけで意味を理解するのはほぼ難しいだろう。また「分かった」と思ったとしても、その解釈はおそらく間違いである。独特の歌詞はファンからネタにされるが、実は長く愛されるスルメ曲だったり。

(例)「ポピパッパパー/乃木坂46」「ギャグ100回分愛してください/Berryz工房」

〇THE抽象系

・・・同じような意味の単語が何度も出てくる。無意識のうちに歌詞がすっと耳に入り、頭に残る。キラキラした雰囲気やイメージのいい単語を繰り返すことが多く、キラキラしたアイドルが歌うのに最適。改めて歌詞を見返すと中身が少ない(失礼。)ため、ほかの曲よりも歌詞の解釈は聞き手の想像にゆだねられやすい。

(例)「ヘビーローテーション/AKB48」「ギミチョコ‼/BABYMETAL」

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