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MacBookProを1ヶ月で壊す方法

約5年ぶりにMacBookを買い替えた。Proと言うくせに、Amaみたいな容量(128GB)しかなかった過去のアイツとようやくおさらばできた。重いやつだった。何の未練もない。と言っても愛着がなかった訳ではなく、HDMIケーブルを変換なくそのまま挿入できちゃう彼には幾度となく興奮した。

さてさて、ついにちゃんとしたProがやってきた。メモリもSSD容量も増強され、指で触れただけで反応しちゃうような(Touch BarとTouch IDを指してます)ハイスペック彼氏だ。開封の儀を執り行う。

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美しい。

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親切。

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りんご。

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無駄がない。

発泡スチロールやダンボールの仕切りもない。緩衝材も見当たらない。ファーストアクション=開封の気持ち良さこそ、Apple製品が与えてくれる素晴らしい初体験だ。こんな捨てたくない箱は、Appleとプレステくらいではないだろうか…

こうして封を切った、私の新しいMacBookProライフなのだが、1ヶ月後に悲劇は起きた。先週末の出来事だ。それは、とあるロケにてお邪魔したお家で起きた。クライアントの前で、彼氏(Pro)はハイスペックぶりを遺憾なく発揮してくれたおかげで、作業は思ったより捗っていた。クライアントの首も縦にしか揺れない。撮影は順調に進む。数分の休憩中、ディスプレイとキーボードをキスさせた。小説みたいな表現をしたかっただけで、要は閉じてた。そしてまた開く。

スクリーンショット 2021-05-27 1.16.31

草。

割れた。謎の縦の線も入りだした。どうもディスプレイだけ死んだらしい。りんご屋さんが言うには「何かを挟んだ」ことが死因だと。

故・Retina(享年1ヶ月)

勢いで付き合った高校生みたいに、私たちの恋は1ヶ月で散った。クロワッサンをぼろぼろこぼしながら食べてた先日の打ち合わせを思い出した。要するに運気はそこで全て逃していたようだ。ついてない。たぶん、彗星が逆行している。

でも、何かを挟んだ記憶が全くない。周囲にもたくさん人がいたので、それは証明できる。では何故、Retinaは逝ったのか。よくよく考えたら、



仏壇の前



で作業していた。クライアントの前で作業をしているつもりだった。クライアントに足を向けてはいけないという一心で、私は仏壇にも足を向けていた。うん、それだ。それしかない。バチが当たったんだ。無宗教の日本人なのに、こういう時だけ、神の存在を信じて疑わない。ごみよけトリーの効果はきっとあるんじゃなかろうか。

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日本人の心理をうまくついた
不法投棄を防止するための、ごみよけトリー
ごみよけ鳥居…ネーミング好きよ

挟んだ何かは、おそらく得体の知れない何かだ。霊感のあるりんご屋さんじゃなくて良かったかもしれない。おそらく、リペアセンターに発送もしてくれなかっただろう。

もうすぐ彼は帰ってくる。少なくとも8万円の修理費がかかるらしい。それはもう別のRetinaだ。でも、次こそは彼を長く愛せるように、仏壇の前での作業は避けようと思う。ご先祖さま、ごめんなさいでした。クライアントとは違い、大きく1回、頭を下げた。

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