洋服選びのセンスが絶望的にない
以前書いたようにファッションに無頓着な僕だが、相も変わらず無頓着だなと思う出来事があった。
不必要になった子供服やベビー用品、おもちゃなどを無料で提供する「おゆずり会」なるものが開催されていた。子供たちの服やおもちゃはいくらあっていいくらいだ。無料で手に入るなら助かるということで妻と参加することにした。
去年も開催されており、その時は妻が参加していたので今回は僕が提供品をいくつかもらってくることにした。提供品も多かったが、その分参加者も多かった。妻によれば去年の倍以上はいたらしい。
参加人数が多いので物色できる時間は10分ほどとのアナウンス。ごった返す人混みをかき分けながら子供たちの着れるサイズの服を探す。我先にと意気込むママさんたちに気圧され、じっくり吟味する暇などなく、とりあえずサイズだけを確認してカバンへと放り込む。
あっという間に10分が経ち、戦利品を見せに妻の元へと戻る。最初に取り出したリバーシブルのコートは褒めてもらえた。だが、褒められたのはそのくらいだ。
次に取り出したのは、何度も履いたのかウエストのゴムがヨレヨレになった黄緑色の短パン。苦笑いする妻に「へ、部屋で着ればいいんじゃないかな」と苦し紛れの言い訳しか出てこない。
もっと妻が難色を示したのが半袖だ。こちらも黄緑色。等間隔に白い星がデザインされている。ここまでならまあ悪くないだろう。問題は両サイドに縫い付けてあるポケットだ。よくある無地のただのポケットではない。
2つのポケットとも覆面レスラーのデザインなのだ。片方は赤い覆面レスラー、もう片方は青の覆面レスラーがデザインされている。妻は緑が嫌いな上に、どこで着せるかもわからないデザインだ。おもしろいデザインだと思ったのは僕だけらしく、妻は頭を抱えていた。「まあ、無料だし」としか言いようがない。ちなみに同系統のデザインの黒い水着もあったが、さすがに手にはしなかった。
相変わらずのファッションセンスを発揮したわけだが、これが提供品であることを忘れてはならない。どこかに僕に似たファッションセンスのママさんがいるということだ。世の中まだまだ捨てたもんじゃない。
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