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いつまでも迷い続けろ

今年9月26日、pictSQUAREにてオンライン即売会イベント「ジャンル迷子オンリー」が開催された。名前のとおり、自分の創作しているものが、どのジャンルに属するのかが分からない、一言では言い表せないというひと向けに、開かれたオンリーイベントである。

私は「あおものや」というサークル名で参加した。イベント自体が初めてだったので、販売したものは以下ひとつだけ。

https://www.amazon.co.jp/dp/B095M24KZQ

童話集だが、実際は子供ではなく大人に向けて書いている。幻想的で、少し理不尽・不条理な描写が、たぶん多い。立原えりか的メルヘンを目指して書いたものだ。けっこう刺さるひとには刺さると思うので、ぜひ、さわりだけでも読んでみて欲しいなあと思う(宣伝)。

それはさておき、私は文学イベントに、ずっと参加したかったのだ。自分の本が目の前で売れたり、買いにきてくれた誰かとお話するのは、楽しいだろうなと……ただ、決意した時期が悪かった。ちょうど新型コロナウィルスが流行りはじめて、自粛ムードになり、ことごとくイベントが中止に追いこまれ、遠出が厳しくなった。
(今は、少しずつではあるが、もとの日常にもどりつつある。折りをみて、私も実際のイベントに参加できたらと思う。)
だから、オンライン上でイベントに参加できるのは、ありがたい。なにより手軽。ほんとうに手軽だった。ブース費用も安いし、交通費はかからないし。チャット形式ではあるけれどお話もできる。
お仕事の都合上、夜しかいられなかったけれど、それでも見にきてくれた方、買いに来てくれた方が、たくさんいたので、本当に嬉しかった。参加してよかった。

ジャンルの枠に囚われないもののほうが面白い。と思う反面、世の中の小説のたいていは、あまりジャンルに縛られていないのではないかとも感じる。青春ミステリーとか恋愛コメディ(ラブコメ)とかのように、ジャンルが複合的になっていたり、はたまた、伝記のなかでも架空の伝記もの、ファンタジーにもさまざまな種類があるように、ひとつのジャンルが枝分かれしていったりとか。けっこうジャンル迷子っぽいものはある。
幻想にいたっては性質上、ジャンルという枠を飛び越える。作り手のさじ加減で、いかようにもできるし、容易に取り入れることができるからだと思う。

とはいえ、私は自分の書いているものを、どう説明してよいのか分からない。だからこのイベントに惹かれたのだが……参加者のみなさんの迷子っぷり(誉め言葉)に、度肝を抜かれ、私はまだまだ甘かったのだと痛感させられた。
その方にしか表現できない、発想できないものをたくさんみられて、その方自身が「ジャンル」なのでは……という創作物もあって、刺激的で本当に楽しかった。
(いくつか購入させていただいたものもあるので、届き次第、ゆっくりと読ませていただきます。)

私はこれからも、私の書きたいものを書いていくつもりなので、もし二度目があるのなら、参加してみたい。
それまでに新しい作品がつくれたら、だけども。

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