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noteを始めた理由:障がい者の世界に変化をうみたい

身体障害当事者になって分かった代わる難しさ

私は視聴覚に障害があります。障害を持つ前から、何となく障がい者支援の世界に興味があって、いつか、ライフワークとして障がい者の世界を変えられるような製品の開発に携われたら良いなと漠然と考えていました。
そんな私に病気が発覚し、悪化していく過程で、身体障害者手帳を取得し、白杖や補聴器を使うようになりました。
そこでみた世界は、ちょっとしたテクノロジーの発展ではなかなか変える事の出来ない障がい者の世界です。
私がnoteを始めたのは、私自身の障がい者としての体験や仕事人としてのDX体験の発信を通じて、障がい者の世界に変化をうめるようなアイディアを持った方と繋がりたいそんな思いで始めました。

白杖を使って分かった障がい者が変化に弱い理由

視覚障害がある私にとって、白杖は目の代わりです。白杖の役割は、私が歩く2歩先の路面状況を検知して、段差や障害物があれば教えてくれる便利な道具です。中指と親指の間に挟んで持ち、人差し指を側面に添えて、人差し指を動かしながら左右にふっています。
私が使っている白杖はセガワケーンの折りたたみ式。先っぽには、石突という地面と接する部分があり、私はパームチップというキノコ状で色々な方向に動くものを使っています(恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜のユキコは全く同じ組み合わせの白杖を使っています)。長さは、130cmです。

実は、上の文章に障がい者が変化に弱い理由が沢山書かれています。
白杖の長さが代わると、電柱にぶつかる:私のように折り畳み式の白杖を使うと、長さは5cm単位での販売になります。一度間違えて135cmの白杖を買ってしまった事があるのですが、これが最悪の間違えでした。私は歩く速度に合わせて、白杖が常に2歩先を探知するようにしています(これが少しでもずれると、障害物を見つけられなくなる)。早く歩く時は白杖を持つ位置を低くして探知する位置を前にずらしています。たった5cm長くなるだけでもこの角度の感覚が変わり、私はその時電柱が探知できずぶつかってしまいました。視覚に障害がある分、視覚を補う道具のちょっとした変化にも敏感になります。
石突の形状で探知できる段差が変わり怪我をする:パームチップは、先っぽが色々な方向に動くので、ちょっとした段差を乗り越え、注意するべき段差で引っかかり止まってくれる非常に優れた杖です。一方で、私のように点字ブロックに沿って歩く人には、その乗り越えやすさから点字ブロックを逃してしまうリスクがあり、横断歩道に気づかないなどの事故につながる可能性があります。点字ブロックに頼って歩きたい私は一度、ローラーチップという別の石突を試したのですが、段差を探知する頻度が高すぎて、歩く事すらままならない状態になってしまいました。結局、石突を変えるのは辞めて、今もパームチップを使っています。

視覚から得られる情報が制限されている分、白杖からの情報に頼る私は、白杖の本当に少しの変化だけでも歩行が困難になります。一度使い始めると、単なる慣れでは説明がつかないくらいに変化には弱いのです。

白杖のIoT化?重さが壁。

実は、トルコの会社が、IoTデバイスと化した白杖を販売しています。WeWalkという商品名で既に売られています。
一度購入を検討したのですが、すぐに断念しました。その理由は、重さ。私の使っているセガワケーンの白杖は、179gとiPhoneとほぼ変わらない重さ。それに対してWeWalkの重さは、370g。倍以上の重さになります。これでは白杖を持つ感覚が大きく狂ってしまいます。手が痛くなる以上に、重すぎてこれは振って歩くのに支障が出るレベルです。

まとめ

何だかの身体に障害のある人は、障害を乗り越えるために、私の目に白杖があるように、義足、車いす、補聴器など色々な道具を使って生活をしています。そんな身体障害者の慣れた生活に大きな変化をもたらす事なく、テクノロジーで便利にするにはどういう方法があるか、私には解がありません。noteを通じてそういったアイディアのある方を出逢え、私の経験とミックスすれば良いケミストリーが生まれるのではないか?そんな思いで、noteへの投稿を続けていきたいと考えています。

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