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小説の仕切り直し

小説が滞っている。はじめは書き出しの勢いで場面を継いでいけば筆が進んでいったが、だんだん落ち着いてきてしまった。むしろ、自分の筆力の無さと、終わりまで書けるのかという疑問(不安ではなくて)が頭を占めるようになってしまった。物語は(描写は)どうすれば駆動するのか、そして、どうすれば終わりとなるのか。執筆状況を整理する局面に来たようだ。

まずは人物だ。いまは「サクラ」「田村」「閻魔」という三人を登場させている。そこで思うのは、物語を動かすのに必要なのは、むしろ人物“間”の力学のほうだということだ。いまは人物が点で配置されていて、相互の連動が発生していない。人物の内面を描く以上に、人間関係をまず布置しないといけない。

人物関係という土台の上に、出来事が起これば、物語が生まれる。逆にいえば、出来事が人物に役割を与えて、物語が動いていくのだろう。役割が人間を行動させる。キャラクターの配置が適切であれば、行動は玉突きのように連鎖していく。

そして最後に構造だ。ギミックとも言い換えられる。物語全体に構造があるからこそ、終わりが浮かび上がってくる。いまはギミックもなしに人物が小説風に行動しているだけなので、物語が収斂していかない。細かなプロットは決めたくないが、全体を貫くギミックは欠かせないように思える。

昨日まで15日小説を書いてみたが、ちゃんと行き詰まったという感じだ。なるほど、勢いだけでは出来上がらないものだ。いままで書いた素材は捨てないように、編み直す気持ちで書いていきたい。

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