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自分のアンコンシャス・バイアスに気づいた日

unconscious bias(アンコンシャス・バイアス)という言葉、ダイバーシティ&インクルージョンの文脈でよく聞くようになりました。

アンコンシャス・バイアスとは
日本語で「無意識の偏見」「無意識の思い込み」と訳される概念で、自分自身が気づいていないものの見方や捉え方のゆがみ・偏りを表します。過去の経験や習慣、周囲の環境などから身につくものです。

アンコンシャス・バイアスはどうしても身についてしまうものなので、「あれ?今、私バイアスかかってないかな?」と意識してみることが大切だそうです。

よく出される例としては「女性は昇進を望まないもの」とか「出産後は業務を減らしてあげるべき」とかですね。

私も一応意識しているつもりでしたが、本当に刷り込まれたアンコンシャス・バイアスには気づかないものなんだなぁと思ったお話です。


偉いおじさんは怖い

私が過去に経験した会社は、どこも「超トップダウン」の会社でした。
社長はもちろんのこと、役員も崇めるべしみたいな会社が多く、彼らの多くはどちらかというと "怖くて威厳があるタイプ" でした。

部下に怒鳴ったり、暴言を吐いたりするような人も普通にいましたので、社員はみんな「いかに怒らせないか」に労力を割いていたように思います。

ひどい人は挨拶をしても返してこなかったりするのですが、私も麻痺していてそれも気にならなくなっていました。

ちなみにB社の社長に至っては、肩で風を切ってにらみをきかせながらフロアを練り歩き、ひどい時には社員に書類を投げ渡し、床に落ちた書類を社員が拾うという「何時代の奴隷制度なの?」「社員に親でも殺されたの?」と目を疑うほどの光景に出くわすこともありました。
(これはさすがに当時も今も普通だとは思っていません。この社長頭おかしいの?と呆れを通り越して心配になるレベルでした)


こういった経営層の態度はもちろん下にも受け継がれて、軍隊のような組織風土になるので、他部署の上位者に接する時はものすごーーーく気を遣って、とにかく怒らせないようにと考えていました。同じ社内なのに……。

私の考えすぎや思い込みでは?と思われるかもしれませんが、実際にある部門の上位者と仕事をした際はいわゆる "懐に入る" まで、まともに会話や仕事にならなかったことを今でも覚えています。

そこから私は「まずは関係性を築くことが大切なんだ!それには真摯に対応して、足繁く通うべきなんだ」みたいな学びを得て、当時は成長した感に満足していました。

自分の中に刷り込まれた価値観に気づく

今の会社に入社して数日経った頃。
フロアの通路を歩いていると、目の前から背の高い外国人男性が歩いてきました。なんか見たことあるなぁと思ってからすぐに「あ、CEOだ」と気づきました。ホームページで見たことある!

そこで咄嗟に出た言葉が

「お、おはようございます!!」 でした。

いやいや Good Morning だろ自分!と心の中で反省しましたが、まぁでも普通にスルーされるだろうし、どっちでもいいかなんて思っていると、CEOが

「オハヨウゴザイマス!」

と返してくれたのです。しかも、とっても爽やかな笑顔に会釈付き!!

これにえらく衝撃を受け嬉しい気持ちになったと同時に「あれ?私の感覚って普通じゃなかったかも」と初めて気づきました。

その日以降も部長クラスを含め色々な方とお話しする機会がありましたが、まぁ皆さん優しい!!役職関係なくカジュアルに接してくれて、お話しする前の緊張を吹き飛ばしてくれる方ばかりでした。

アンコンシャス・バイアスを更新する日々


人が優しい会社だな~と感動している日々ですが、でもふと考えてみると、本来会社組織というのは、同じミッションやゴールに向かって全社一丸となって取り組むもので、社員は同じゴールに向かっている仲間のはず。

それなのに「挨拶も返さない」「理不尽に怒鳴り散らす」「他部門は敵」「気に入られないと仕事の話もまともにできない」
こんなのおかしいよね。

自分の中で凝り固まっていた常識を良い意味で覆していく日々ですが、これから先、今の会社ならではのちょっと変な慣習みたいなものがあれば、それは変えてもいいのでは?ときちんと言える人になろうと思います。

で、それ言うにはまず英語勉強しような、自分。


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