見出し画像

駅に応援広告を(自費で)出したので、その手口を布教したい

推し活にいそしむ皆さん、こんにちは! ゆこなるです。

突然ですが、わたしの推しを紹介します。なぎ桃愛ももあちゃんです。

薙桃愛ちゃんは無料で使える歌唱合成ソフト「UTAU」向けに制作された音声ライブラリで、甘い声質に凛とした美人さんのニュアンスを織り交ぜた歌声を持つ女の子です。ピンク色のツインテールが印象的なはつらつとした女子高生で、天真爛漫だけどどこかダークな雰囲気もあります。このダークさは最近よく見る「メンヘラ」「地雷系」みたいなものとはやや異なるバイオレンスな類のものなんですが、そこが独自の雰囲気を醸し出していてとても良いんですよね。桜をモチーフにした薙刀を持っていますが、そのデザインも凛とした和の雰囲気やキャラクターの持つダークさを美しく表現していて魅力的です。歌声は先に示した通り全体的に甘いかわいい感じなのですが、キャラクター設定の深さのおかげかハードロックからバラードまでどんな曲でも聞いてみたくなります。は~~~かわいい素晴らしすぎる最高なんてかわいいんだろう薙桃愛ちゃんは。この子の魅力はもっとしかるべきところに届くべきだし、きっとわたしのように好きになる人がたくさんいるはず。なので、

応援広告を出しました。

はじめに

あらためましてこんにちは! ゆこなるです。

2024年3月18日~24日の1週間、錦糸町駅と千葉駅の2か所に推し・薙桃愛ちゃんの8周年を祝う応援広告を出稿しました。資金は転職時に得た退職金から工面しました。自費です!
想像していたより多くの反響をいただき、薙桃愛ちゃんを知らなかった人にまで届いたようでとてもうれしかったです。本当にありがとうございました!

@錦糸町駅
↓は実際に放映された映像です (15秒/音無し)

Xで広告掲出を告知した時、多くの方から「広告って個人で出せるんですね!」と驚かれたのが印象的でした。FF外の方が「(自費で広告を打つなんてもしかして)石油王の方?」と言っていたのも観測してますよ。わたしは見ています。

実は、広告を出すのはあまり難しいことではないです。やりかたにもよりますが、やる気と手段がそろえば結構気軽に掲出できます。
わたしは石油王じゃないけど、それでも駅に広告出しました。出せました!

この記事は、どんな人でも応援広告をはじめとした「広告」を出す方法があるよ~とみなさんにお伝えするためのものです。できればもっといろんな人にこの方法を活用してほしいと思い筆を執っています。

ほんの少しの勇気さえあれば誰でもできます! 応援広告に限らず、何らかの広告を出してみたいと思っている方に届いたらうれしいです。

[読み飛ばしOK / 前提] 応援広告とは?

ご存じの方も多いとは思いますが、改めて。

応援広告とは、ファンの人が応援したい相手(=推し)の記念日や誕生日を祝ったり、投票系イベントに向け応援を呼びかけたりするために掲出する広告のことです。
もともとはオーディション系番組などが盛んな韓国から日本に入ってきた文化で、現地の言葉を使い「センイル広告(誕生日広告)」とも呼ばれています。

最近は日本でも繁華街や大きな駅で目にする機会が多くなってきました。オーディション番組発のアイドルさんやにじさんじ所属のVライバーさん、歌い手さんなどの応援広告が良く出ているイメージです。

このような応援広告は、基本的にはファン団体が広告代理店と相談しながら掲出する場合がほとんどです。
日本では広告の審査が非常に厳しいので、掲出にはかなり長い時間を要しますし、お金もかかります。資金を工面するためにクラウドファンディングがなされることも多いようです。

そう、一般的には、応援広告を出すにはお金と時間がかかるのが常識。わたしもそう思っていました。

……「街あわせくん」と出会うまでは!

広告掲出先・「街あわせくん」

今回応援広告を掲出したのは、JR東日本企画が運営する「街あわせくん」です。
街あわせくんと出会うことができたからこそ、わたしは推しの応援広告を出すことができました。

街あわせくんとは、JR総武線の一部の駅に設置されているデジタルサイネージの名称です。
誰でも無料で書き込めるSNS「デジタル伝言板」機能と、安価に画像・動画の広告を掲出できる「デジタルポスター」機能を備えています。昔の駅前に設置されていた伝言板を意識していて、とにかく誰でも気軽に利用できる点が特徴です。
わたしはこの「デジタルポスター」機能を活用し、今回の広告を出しました。

街あわせくんのデジタルポスター機能は、駅のサイネージに動画や静止画をスライドショー形式で流してもらえる非常にシンプルなもの。駅の分かりやすい場所に設置されており、鮮やかなモニターが目を引きます。
しかも入稿が簡単! スマホで撮った写真に文字を入れただけのものも広告として掲出してもらえます。

なんてすばらしいんでしょう! 早速広告を出してみたい!
でも、お高いんでしょう~~~~~~~~?????????????

街あわせくん公式サイトより

えっ!?!?!?
最低1,500円払えば駅に1日広告が出せるんですか!?!?!?!?!?

……というわけでここからは、わたしが街あわせくんへ広告を掲出するまでの流れなどを書いていきますね。

広告を出すまで

準備したもの(情報)

① 権利者からの応援広告出稿許可 ※応援広告の場合は必須
街あわせくんへ応援広告を出す場合は、事前に出稿する相手先へ許可をとっておく必要があります。応援広告を出そうと考えている方は、広告作成に手を付ける前にかならず許可を取りに行きましょう
わたしの場合は、薙桃愛ちゃんの権利元である奥野多乃さんに許可をいただいたうえで進行しました。

② 広告を掲出したい日程・場所の指定
街あわせくんは5か所の駅に設置されており、掲出できる期間も1日・1週間・1ヶ月間から選ぶことが可能です。
掲出開始の10営業日前には申し込みが完了している必要があるので、記念日合わせなどで掲出したい場合は注意しましょう。

もし出稿期間や場所にこだわりがないのであれば、街あわせくんの運営さんと相談して決定することもできます。

③ 団体としての名義 ※必須
街あわせくんの広告は、個人名義で出すことが出来ません。おそらく、ビジネスやサービスを宣伝するためのツールだからだと思います。広告を入稿する際にも、出稿する団体の名前をどうするか聞かれました。
この「団体名」は、屋号のようなものと考えて良いと思います。つまりお店の宣伝ならお店の名前、YouTubeの宣伝ならチャンネル名、イベントの開催告知ならイベント名というような感じでOK。

さて、わたしの場合は「なぎももかわいいの会」という名義で申し込みを行いました。この名義は薙桃愛ちゃんの応援広告を出すために便宜上作った、コミケでいう「サークル名」のようなものです。
なので団体としての実績は一切ありませんが(というかわたしがそう名乗っているだけなので団体ですらありませんが)、これでなんとか応援広告を出すことができました。

通常応援広告を出す場合は、複数人で協力して出稿する場合が多いと思います。なので、もしわたし同様に応援広告の掲出をたくらむ方がいらっしゃるのであれば、志を同じくするメンバーの中でグループ名を決めて申し込むのが良いでしょう。
YouTubeやイベントの宣伝をする場合は、そのチャンネル名やイベントの名前で申し込めば大丈夫ではないかと思います。

準備したもの(物理)

・ 実際に広告として放映してもらう画像・動画 ※必須
街あわせくんでは画像か動画を放映してもらえます。入稿できるデータはサイズや形式の規定があるので、公式サイトを確認したり、運営さんに問い合わせたりしつつ広告を作成しましょう。

わたしの場合はイラストを犬狸はに兎さんに依頼し、動画は姉の舞韻と協力して作りました。AviUtlを使用しています。
過去出稿されていたもののなかには、自作のチラシやポスターなどを写真に撮って(スキャンして?)入稿している例もあるようです。規定さえしっかり守られていれば、広告の作成方法は問われません。撮った写真に文字を入れれば広告として出稿できるので、どなたでも気軽にトライできますよ!

出稿までの流れ

データ入稿

上記の「準備したもの」がすべてそろったら、公式HPに載っている問い合わせ専用アドレスへメールをして入稿に進みます。
広告出稿までの正式な流れはこんな感じ。手続きはすべてメールのやりとりで完結するので、おしゃべりに自信のない方でも安心です。

街あわせくん公式サイトスクリーンショット

先述した通り、申し込みの締め切りは掲出予定日の10営業日前まで。広告を出したい日が明確に決まっているのであれば、なるべく余裕をもって申し込み・入稿ができるように心がけましょう。

(ちなみにわたしは広告の制作をすべて終えてから運営さんにデータを投げつけたのですが、初めての方や広告制作に不安のある方は、制作に入る前に運営さんへ連絡を取ったほうがより確実だと思います。その節は大変お手数をおかけしました。
運営さんは非常に丁寧な方々なので、わからないことがあれば気軽に相談していきましょう!)

支払い

クレジットカードのみですが、バンドルカードのようなチャージアプリでも支払いができます。
支払先と期日はメールで運営さんから知らされるので、確認しましょう。

街あわせくんのメリット・デメリット(個人の感想)

メリット

① 安い
一番最初に触れましたが、とにかく安い! 個人のお財布から出せちゃうくらいの価格で駅前に広告が出せます。マジですごいです。
なので個人経営の商店や飲食店、イベンターさん、YouTuberさんやパフォーマーさんなど、個人規模で運営している内容の広告を出すのに適しています。

② 目立つ
目立ちます。もしかしたら普通にポスターを貼るより目立つかもしれません。
人通りの多い駅に設置されているので、必然的に多くの人の目に触れるのも特長です。平日は通勤通学の方々、休日はファミリー層などとにかく様々な方に見てもらえる可能性があるので、高い効果を期待できそうです。

③ 楽
画像や動画をそのままメールすれば良いので、準備や入稿が非常に楽です。ポスターなどの印刷物ではないので、色の変化を気にする必要がないのも良いところ。送ったデータが見たままサイネージに表示されるため、イメージとの相違もかなり少ないと思います。

④ スムーズ
街あわせくんは、申し込みから最短10営業日後には広告の放映が開始されます。広告代理店などを通さないので非常にわかりやすいですし、データの締め切りも長めに設定されているので落ち着いて制作に取り組めます。

⑤ 「デジタル伝言板機能」と連動できる
街あわせくんには有料で画像や映像を放映するデジタルポスター機能のほかに、誰でも無料で利用できる「デジタル伝言板」機能があります。
これは公式サイトを確認していただくのが手っ取り早いでしょう。

上記のページに載っている内容が、すべてそのまま対応する駅の街あわせくんサイネージに放映されています。さながら昔の駅にあった「伝言板」です。
ここに投稿している人は駅の利用者が多くを占めています。地元のお店の宣伝から受験生への応援、カップルの軽い惚気まで、さまざまな内容が投稿されていて面白いですよね。

デジタル伝言板は、デジタルポスターと同様にスライドショーのような形式で街あわせくんサイネージへ放映されます。そのため、デジタルポスター掲出と伝言板への投稿を並行して行うことで、広告の効果をより高めることが可能です。
応援広告であれば、ファンの方に投稿を呼びかけることでリアルタイムに盛り上がりを演出することもできます!

↑ 広告掲出期間に伝言板へ投稿されたメッセージたち(一部) @錦糸町駅
かなり感動的でした……

デメリット

① 設置台数が少ない
街あわせくんは現在、全国で5か所にしか設置されていません。しかもすべてJR総武線上に設置されていて、場所がかなり偏っているんですよね……
駅の利用者さんや地元の方々にリーチする特性上、「都会の真ん中にでかでかと広告を出してたくさんの人に見てほしい!」という方にはあまり向いていない媒体かもしれません。

② 音が出せない
残念ながら音が出せません
。薙桃愛ちゃんの歌を直接聴いてもらえなかったのは少し悔しい!
音楽などの音を聞いてほしいコンテンツを宣伝する場合は、動画のリンクにつながるQRコードなどを広告に組み込むのがベストです。

広告を出してみて

単刀直入にいきます。め~~~~~~~っちゃ良かったです!

世界一かわいいわたしの推しが、薙桃愛ちゃんが、いる! 駅に!
でかい画面に映るでかい推しってめちゃくちゃかわいいんですよ。本当に本当にやってよかったです。

実際にわたしも錦糸町・千葉の現地に行って広告を見てきましたが、通りすがりの方も気にしてくださっていたようで、非常に手ごたえがありました。中には立ち止まってじっくり見てくださっている方もおり、とてもうれしかったです。出稿者冥利に尽きます。

わたしの投稿を見ている方の中には、「音楽やイラストを制作している」「YouTuber/VTuberとして活動している」「個人的にお店などをやっている」など、広告を出して自身の認知度を上げたい方は多いと思います
そんな皆さんにとって、街あわせくんのデジタルポスター機能はかなり有用な宣伝方法ではないかと思いました。

応援広告の掲出、とても良い経験になりました!
見に来てくださった皆さん、伝言板で応援してくださった皆さん、そして薙桃愛ちゃんの存在に気が付いてくださったすべての皆さんにこころから感謝申し上げます。本当にありがとうございました!

街あわせくん運営さんから頂いたお写真 @錦糸町
街あわせくん運営さんから頂いたお写真 @千葉
本当にありがとうございました!



[おまけ]

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?