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【予定日ぴったり】 出産レポ

25歳 初産。予定日ぴったり(40週0日)に、陣痛から13時間で、男の子を出産した時の様子をまとめています。

陣痛開始〜陣痛室で子宮口3センチに

日付が変わって出産予定日を迎えた、すぐの出来事。前日にはおしるし(子宮内膜が剥がれ落ちることによる出血。お産が近いことのサイン)があり、私はそわそわしていた。

◆0:30 陣痛かも?
自宅にて。
下腹部の痛みと、恥骨の違和感あり。痛みの間隔をはかってみると10分だったり、じゃなかったりで不規則なので、一旦様子見る。

病院からは、「痛みの間隔が10分で定期的になってきたら陣痛の可能性が高いから、連絡してね」と言われている。一応、いつ出動になっても大丈夫なように、パジャマから私服に着替えとく。

◆2:00 病院に行く。
痛みが10分間隔なのが1時間くらい続き、段々とその強さも強くなってきたので、病院に連絡する。
「診察して赤ちゃんの様子見てみるので、一回来てください〜」と言われる。

夫を起こして車を出してもらい、準備していた入院バッグも全部持って、いざ病院に向かう。
20分後、病院着。時間も時間なので、開いているのは夜間の救急棟のみ。そこから入ると、電話の助産師さんが待っててくれたので、そのまま診察室へ。
夫とはそこでお別れ。このままお産になれば、次に夫と会えるのは退院後(出産してから6日の入院後)になる。こんなご時世なので、立ち合いも、入院中の面会も一切NGなのだ。心細い。ちくしょう‥。そんな思いでバイバイする。

◆3:00 本陣痛!お産できる!
診察室にて。NST(ノンストレステスト)で赤ちゃんの心拍を見てもらう。
「本陣痛で間違いないね。このままお産〜入院になりますね〜」と言われる。
嬉しい!やっと産める!しかもこのままうまくいけば、まさかの予定日当日!!予定日ぴったりで生まれてくる赤ちゃんは5%以下って聞いたこともあったけど、かなり計画的で親孝行な息子のようだ。
とにかくやっと産めることが嬉しくて、ほっとしながら入院の手続きをする。

◆5:00 陣痛室に移動。子宮口2センチ。
お産が確定したので、陣痛室に移動して、子宮口が開くのを待つことに。いよいよ陣痛との戦いが始まる。

内診で子宮口の開きを確認する。まだ子宮口が2センチで、3日前の健診の時に言われた開きと同じ。
(ええ、すでに陣痛始まってるのに、開き変わっていないじゃん…と落ち込む。)

一般的に初産は子宮口が開くのには時間がかかるらしい。

子宮口が開くとは…もともとは軟骨くらいの硬さをしている子宮口。分娩に向けて、陣痛やホルモンによって徐々に柔らかくなっていきます。子宮口が3cm程開き、陣痛間隔が5~10分になる頃には、唇ぐらいの柔らかさに。分娩直前、赤ちゃんが出てくる間近になると子宮口は10cm開き(子宮口全開)、陣痛感覚も2分ぐらいになる頃には、マシュマロぐらいの柔らかさになります。

この頃の陣痛間隔は7〜8分。痛みはさらに強くなってきてるけど、陣痛の間で助産師さんと会話したりするレベルには元気。この頃はまだ余裕だった。笑


◆6:10 子宮口3センチに。
徐々に痛みが強くなってくるけど、痛みと痛みの間で家族や友人に「陣痛きたみたい!」ってLINEができるくらいの余裕あり。

子宮口が開くように、呼吸に意識しながら過ごす。

産休中に見た動画で、「自分の子宮を、つぼみが開いて満開のお花になるようにイメージをして呼吸するだけで開きやすくなる」と助産師さんが言っていた。半信半疑だったけど、それをイメージしながら呼吸。

やっとここで子宮口が3センチに。

◆7:30 子宮口3センチから進まない。
1時間以上も痛みに耐えてるのに、同じく3センチと言われる。痛む場所は下腹部中心。ズドーンと重いものをぶつけられているような感覚。
痛みに耐えているのに全然進歩しないので、ちょっと心折れそうになる。

陣痛促進剤投与〜破水して一気に分娩室移動

◆8:00 陣痛促進剤投与
子宮口の開きが悪いので、一旦陣痛室から普通の病床に移される(泣)

先生に「陣痛早めるために促進剤をちょっとずつ入れたほうが良いかも」といわれる。私も今日中に産みたかったので、同意書にサインし、促進剤投与開始。

◆9:30 痛み強くなり号泣
促進剤を打ってから、陣痛間隔が4分に。痛みもなおさら強くなってきて、下腹部に加えて腰が痛くなり始める。
さっきの陣痛室では助産師さんがいて、ディズニーのオルゴールがかかっていたのに、今は普通の病床で一人。カーテンを閉められ無音の中で、孤独に痛みと闘っている。次第に強くなる痛みに加えて、そんな状況が精神的にきたのか、つい涙が込み上げる。
助産師さんがそんな姿に気づいて、背中さすってくれて、手を握ってくれる。
「一人で不安だったよね。気づいてそばにいてあげられてなくてごめんね。お母さん頑張ってるよ。」と言ってくれる。
その優しさに、嗚咽が出るほど号泣する私。

その後しばらくは、ひたすら痛みと耐える。陣痛の間の痛みがおさまる時間も、もうLINEを返す余裕どころか、会話できる余裕すらなくなってきた。

◆11:30 子宮口5センチと急な破水
子宮口5センチ。やっと2センチ開いた。でもまだ10センチまで半分という状況に気が遠くなる。

内診されて、下着を戻した直後のこと。
「バチン!」という破裂音とともに、大量の液体が股から噴出。笑

急なドバッと破水でベッドがびっちょびちょに。とりあえずナースコールして助産師さん呼ぶ。現場がざわつく(笑)

◆11:45 緊急!分娩室移動

破水してしまった(しかもチョロチョロではなく、一気に羊水がでた)ので、緊急で分娩室に移動することに。羊水が出てしまうと、お腹の中の赤ちゃんが苦しくなってくるので、早めに出してあげないといけないのだ。「やっと産めるのか…」ってほっとしつつも、ここからさらに痛みが激増。

あまりの痛みによるものか半分記憶がなく、ベッドからどうやって分娩室に移動したか全く覚えていない…

分娩室で陣痛に耐える〜気づいたら子宮口全開に

◆12:00 子宮口7センチ。痛みピーク。
破水後は子宮収縮ペースが急速になるらしい。陣痛間隔はたぶん3分くらいになった。
それまでは下腹部の痛みがメインだったが、徐々に腰〜お尻の方へと痛む場所が変わってくる。お尻の痛みは、巨大な重たいハンマーで殴られるような感覚だ。ドラマとかでよく泣き叫ぶ妊婦さんがいて、「大袈裟な…」って思っていたけど、この「お尻の痛み」は私にとってはむしろ、声も出せないくらいのレベルだった。

陣痛が来るたび、「お尻!(もう敬語とか使えない)」って助産師さん呼んで、ひたすら助産師さんにテニスボールでお尻をおさえてもらう。(こうすることで痛みがほんの少しだけ和らいだ)

他に痛みを和らげる方法は、深く深呼吸をする呼吸法のみ。頭は真っ白だったが、遠くの一点を見て、ひたすら呼吸を意識して痛みに耐えた。

このあたりから、陣痛の間に、謎に異常な眠気が湧き上がる。夜中が陣痛が来たので、夜眠れていないせいか。陣痛と陣痛の間は、数秒だけ毎回眠りに落ちる。

次の陣痛がきて目が覚めて、波がおさまるまで耐え、次の痛みまで一瞬寝る。この繰り返しで、会話など何もできないし、何も考えれない。
ここで、やっと子宮口7センチ。

◆12:30 子宮口全開に。

子宮口2センチ→5センチの時と打って変わって、1時間弱で、あっという間に子宮口5センチ→全開(10センチ)に。

お医者さんが「全開」と言っている声が聞こえて、「やっといきめる」と安堵した。痛みと眠気で半分意識が朦朧としていた状態だったから、ほとんどこの辺の記憶がない。

終わりが見えて、もうすぐ会える!と思ったこの時。だけどまだここからも長かった…(涙)

1時間以上いきみ続ける地獄のラストスパート〜誕生

我ながらすごいタイトル(笑)

◆12:45 いきみ開始!
「子宮口が全開になったから、ここから陣痛きたらいきんでいいよ」と言われ、助産師さんがいきみ方を教えてくれる。

①陣痛がくる
②1度深呼吸していきみ逃し
③深く息を吸う
④息止めてお腹に視線をやりながら下腹部に力を入れる(💩出す時みたいな感じ)
⑤もう一回深く息吸う
⑥ ④を繰り返す(繰り返す時の方がちょっと長めにいきむと赤ちゃん出やすい)

幼少時代からいろんなスポーツやってきて、それなりに腹筋にも体力にも自信があった私。早く赤ちゃん出したいし、いきみ始めたらもう終わりは近いと思い、初回から結構な力でいきみ始める。

◆13:15 「赤ちゃんが降りてきません」絶望タイム

30分いきみ続けている。助産師さんも「いきむの上手よ〜」と言ってるのに、なんでかまだ生まれてくれない。

お医者さんや助産師さんの表情がだんだん変わってくるのがわかる。どうやら赤ちゃんの頭囲が大きいらしく、産道を通れるかどうか微妙なところ、ということらしい。だから、いきんでもいきんでも、なかなか赤ちゃんが下に降りてこられないようだ。

「ちょっと時間かかりそうだね」とザワつき始める現場。絶望する私。それでも陣痛は時を待たずくるので「今回こそ、今回こそ」と思って、引き続き全力でいきむ。そんなことを繰り返していると、もう体力が限界に。

◆13:45(くらい?) 緊急帝王切開か?最終ジャッジタイム

お医者さんが5人くらい集まってくる。なんか色々話し合ってたのをうっすら覚えている。

(いま思うと)多分この時、このままいきみ続けて私の体力がもつかどうか、緊急帝王切開に切り替えるべきかどうか、そんな話をしていたのだと思う。

もう私は体力の限界が来ていた。痛みと疲弊で、全身が震えているのがわかる。もう切って出してくれ、と思ったけど、痛みで声も出せない。ただ訪れる陣痛に、ひたすら私は全力でいきみ続けた。

◆13:52 ラスト踏ん張りで、ついに誕生
おそらく先生たちが帝王切開に切り替えるジャッジをする目前のこと。もう私はほぼ気絶状態だった。

そんな中、突然下に硬いものが降りてくる感覚があった!これはなんか違う!!

助産師さんが「待って!!出てきた!頭出るよ!!!産まれる!!最後もう一回いきんで!!!」と叫ぶ。私は最後の力を全身から絞り出していきんだ。

「はいもう大丈夫よ、力抜いて〜手は胸において、力抜いてね。赤ちゃん出るよ〜下見て」と助産師さん。その言葉を聞いて全身の力が一気に抜けた途端、下を向くと、おっきい頭が出てきている。頭〜肩〜足の先まで、ひとりの人間の全身が、私の身体の中から出てきた瞬間だった。

出きてた瞬間にもう大声で泣いている我が子。手足をジタバタさせて元気すぎる我が子。そして頭囲が35㎝と大きすぎた我が子。(男の子の平均:33.5㎝、女の子の平均:33㎝)

その姿を見た途端、安心感と達成感でいっぱいになった。

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◆14:00 分娩終了

最後に、ベビーをここまで育ててくれた偉大なる胎盤さんを出し終えて、分娩完了。胎盤はちらっと見たけど、赤黒くてどろっとしてかなり巨大。グロかった。。

陣痛が開始した夜中の1時から、胎盤を出した14時まで、ちょうど13時間。時間だけでいうと「安産」と言われる初のお産でした。

出血多量にはなってしまったけど、無事に第一子となる息子を産むことができました。

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胎盤出して、子宮頸管の縫合がひととおり終わったあと、分娩台にて。出血多量で私の顔が青白すぎるのでマスク写真(汗)

産後に残った母体の負担

産後は想像以上に傷跡が痛くて、お産って産んで終わりじゃないんだなあと実感。

私は約8割の妊婦さんが経験する「会陰切開」に加えて、「子宮頸管裂傷」による出血多量で、産後の回復に影響が出ました。

◆会陰切開による痛み

会陰切開とは…まず会陰とは、膣口と肛門の間のこと。個人差はあるが長さ3cm程の部分。子宮口全開でいよいよ赤ちゃんが産道をおりてくる時に、会陰の伸びが悪くて硬かったりすると、皮膚が裂けてしまうことがある(会陰裂傷)。会陰裂傷は時に、尿道口や肛門、直腸まで裂傷が達してしまう場合がある。会陰裂傷を避け、また赤ちゃんが出やすくするために、分娩台でお医者さんが会陰部をはさみで2~3cm切り広げる処置を「会陰切開」という。会陰切開は、局部麻酔をして行うことが多い。麻酔をしなくても、分娩時の痛みの方が強く、切開の痛みを感じない人もいる。

私は局所麻酔をしてから会陰切開されたので、切られた時の痛みは一切なし。お産が終わってしばらくたって麻酔が切れてからは、お股がチクチクする痛みが残ります。
出産した当日と翌日は、お股が痛くて歩けず、座るのがしんどくてベッドに寝たきりに。切られた部分を想像して、おしっこが怖くて出なくなってしまい、2日間はカテーテルで尿をとってもらうことに。

産後2日目以降は歩けるようになり、おしっこと座ることができるように。それでも全然痛いから、痛み止めは必須だけど、徐々に痛みが減っていくのがわかりました。
いずれにしても陣痛や出産の痛みに比べたら、全然まし。


◆子宮頸管裂傷による出血多量

子宮頸管裂傷とは…子宮頸管は子宮と膣のつなぎ目の場所のこと。子宮頸管の一部が裂けてしまうことを子宮頸管裂傷といい、出産時に急な速さで分娩が進行したり、吸引分娩などの処置や巨大児などが原因で起こる。妊婦が若い場合や高齢出産に多いのだそう。子宮頸管裂傷になると、持続的な出血が起こり、時にショック状態になる可能性がある。子宮頸管裂傷の程度が重い場合には断裂した部分を縫合するが、傷が小さいときにはそのまま様子をみることもあります。

私は子宮口5センチから、急に大破水→緊急分娩となったことによって、子宮頸管裂傷を起こしてしまいました。裂傷の程度も大きく、出血多量になってしまったため、子宮頸管の一部を縫合しなければならないことに。

多量出血により、産後は一時意識が飛んだり貧血を起こしましたが、わずか1日で復活。この記事を書いている今(出産後2日目)は、子宮あたりの違和感はありますが、意識もはっきりで健康です!

はじめての出産を終えて



いつ始まるかもわからない。どんな痛みかもわからない。そんな不安いっぱいでスタートした初めてのお産。コロナの影響もあり、立会い&入院中の面会もできない、孤独なお産。

それでも、命を授かり、無事に我が子を会うことができて、幸せと感謝でいっぱいです。

私は総じて、子宮頸管裂傷をしたこと以外は安産だったのではないかなーと思います。分娩室移ってからは長かったけど、それも良い思い出!笑

初めての出産を控えている方。出産は、想像以上の痛みかもしれません。
でも、いつか絶対終わりはきます。だから大丈夫!
今では人それぞれ違うお産があって、それぞれにいろんな物語があるんだろうなって思う。

お母さんが痛い時は、赤ちゃんも頑張っています。
お腹に命が宿ってから、赤ちゃんがこの世界に出てくるその時までで、お母さんと赤ちゃんの間で培われた絆を信じて、赤ちゃんと一緒に頑張ってください!

あとは、助産師さんにたくさん甘えさせてもらってください!
私も初めてのお産でわからないことだらけでしたが、助産師さんにたくさん頼って甘えて、お産を無事に終えることができました。
わからないこと、不安なこと、全部ぶつけてしまってOKです。たくさん甘えてください。

これから出産を迎える方たちが、無事に元気な赤ちゃんを産めますように。。^^

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いただいたサポートは、お仕事終わりの至福の1杯にさせていただくかも?!いやいや、お気持ちだけでじゅうぶんです。