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デザインとアートの違い


デザインとアートの違いはなんだろうか。

明確に言葉で表現するとしたら、
制限があるかどうか。

デザインには多くの条件がある。


印刷物であれば、サイズが決まっているし、
プロダクトであれば、そのものの形。


そこに何らかの問題点あるいはミッションを見出し、
解決しなければ決して良いデザインとは言えないし、


後世に価値が認められるというよりは、
世の中に出た時に大体決定される。

アートには良くも悪くも制限がなく、
それを自分で設定することができる。


また、今この瞬間に評価が得られないからと言って
価値のないものとは断言できず、


作者が死んだ後に認められることもあれば、
時代に迎合しすぎて、全く後世に残らないものもある。

ある意味絶対的な要素が薄いため、
結果主義にとってはきつい営みかもしれない。

古代の人間が洞窟に絵を描いたり、地上に巨大な絵を描いたり、
人類とアートの関係は歴史的に長いことは周知の通り。
ただデザインも、人が道具を使い始めてからすでに行われていたと
考えることができる。

例えば中学校の歴史で習った石器時代の刃物は時代が進むにつれて、よりとがるようにあるいは
より硬い材料を用いて、
と改良され続けている。

これは、問題解決を行なっているデザインと言える。

そして私が学んでいた建築はその


芸術とデザインの融合でした。


建築はその規模から、環境、生活、時代と様々なものに影響を与えています。

それゆえに建てる前に抱えている条件が大量にある。

ただ、それらを素直に解いただけでは効率の良いだけの、
生きる喜びの感じられない残念なものが出来上がってしまいます。

かつ革新性や斬新さ、今まで世界になかったものを作る芸術的な観点も必要です。

だから建築家として活躍している人たちは本当にすごい。
想像つかないほどの思考実験を模型や図面で繰り返している。

日本ではその地位が未だ確立されていないというのが現実ですが、、、

私にとってはその体験があったからこそ、これら二つの考え方を理解し実装することができた。

それによって今は縦横無尽に企画や製作を飛び回ることができている。
これからの時代、どんな分野にもデザイン&アートは必要とされてくる。
どちらかではなくて、その融合。

なぜなら、便利なものが安く、大量に作れる今。

新たに作り出すものは、手にする人の期待に応えながら、その想像を超えていくことが価値を作ることだから。

どうせやるなら、価値あるものを。世に

と、ここでオススメの一冊。

『ザハ・ハディド全仕事』



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幻の国立競技場を設計した建築家、ZAHAHADID。
彼女の作品はあらゆる言語的な評価を跳ね返す力がある。


いただいたサポートは、花と民芸の表現の追求にあてさせていただきます。