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タイニーハウスと地方分散型社会

60%くらい本気でタイニーハウスを建てたい欲について以前に書きましたが、その理由のひとつが「自然に近い田舎に住みたいけれどそこに一生住む前提なのはハードルが高い」という葛藤からでした。

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Image ©︎ Unyoked

田舎に住むとしたら、まずエリアを決めないといけません。その土地に根ざす文化や技術に興味があったり、人との繋がりがあって移住を決める人たちがいる一方、ほとんどの人たちにとっては地方はほとんど繋がりがない存在です。そのきっかけづくりとして、地域おこし協力隊や2拠点生活、ワーケーションなどが盛り上がっている訳ですが、私はタイニーハウスも新しい「地方への入り方」になると思っています(マジで)

タイニーハウスは一つの都市で安定した暮らしをしたい人よりも、自然に近い暮らしをしたい人に向いています。アメリカやカナダでは、農家や牧場の一角にタイニーハウスを停めてリモートで働く人、オフグリッドの山で自給自足のワイルドライフを送る人など田舎度数は人によって違えど、都市を離れて「オルタナティブライフ」を求める人たちである共通点があります。

そして住んでいる人たちのインタビューを見ていて面白いのが、基本的には彼らは数年単位でその土地に根ざしています。「#VanLife」のムーブメントがノマドに世界中を旅しながら生活する方法として生まれたのとは違い、タイニーハウス・ムーブメントは、自らの理想的なホームを田舎や自然の中に見つける方法として生まれたように見えます。

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Image ©︎ Hauslein Tiny House

今の地方創生が「都市か地方か」といった考え方に基づいた政策であるのに対して、私は「こっちの地方か、あっちの地方か」の方が地方移住のハードルのように思います。なので、自分が個人的にタイニーハウスを建てて住みたいのはもちろん、多くの人がタイニーハウスに住むようになれば、それによって「家と一緒に地方移住」が当たり前になるイメージを持っています。移動する中で理想の土地を見つければそこに留まるもよし、その時の自分の状況にあう町に移動するもよし。

概念的なイメージですが、私の理想的な暮らしや社会は、血脈か葉脈のようなイメージです。そのためには、都市も地方も人も資産も繋がりあって流れが留まらない、もっと身軽な仕組みやシステムが欲しい。きっと私のようにある意味マイノリティーな考え方や生き方をしている人たちにとって、タイニーハウスは「もっと自由でいいんだぜ」という新しいオプションとしてすぐに人気になるのでは、と思っています。(みんなで建てよう、タイニーハウス!)

都市か地方かの二項対立を超えて、自由に生きる場所を探すツールとしてのタイニーハウス。建てたいです。




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