連作短歌「メンスト」
メインストリートのことをメンストと呼ぶのもなんか許せなかった
二階から入って一階から出れば昨日と同じ人が立ってる
自信あるふうに話せばだいたいはなんにも考えなくてもいけた
人類学の講義を受ける元カレも今カレもいる大教室で
水筒にコーヒー入れているけれど水ですよって噓ついちゃった
新横浜駅の円形歩道橋みんなハッピーで終わる昼ドラ
地震の揺れ、そのうえを走る電車の揺れ、そのなかにフリーターである俺
雪の絵の紺色きれい ごめんなさい在廊時間は避けて来ました
木綿でも絹でもいいよ豆腐なら、くらいの解像度で生きていく
傘立てに置かれたままの綾鷹が今でもそこにある気すらする
〈つづく〉
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?