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逞しく、小さな手

今年21歳、ひとり娘、小さな頃から頑固。図太い柱が胴を走って、回っている時は美しく文様が遊ぶが、バランスを崩すと弾かれ飛んで行く、独楽である。

新しい出発に備えひとり暮らしを始めたが、パンデミックで流れを止められた。通院、服薬、傾いてもひとりを好む。

その危うさが、いつまでも私を解放しないが、そのいじらしさが、愛おしい。横断歩道、繋いだ手、その小ささを忘れない。

私の小さな人、小さな手、逞しく。