見出し画像

遠い国のママ

数年前に実家の母を連れて渡米した際、私の友人のメキシコから移住されたご両親のお家に招かれた。
友人のお母さんに会った時に、実の母より、母娘の縁が強いと感じた。この人がお母さんだったら良かったのにという願望ではなく、何処かで知っていた感覚。

今年、再会したら、やはり同じだった。
私は覚えているけれど、果てしなく遠いむかしのことで、彼女は忘れているよう。
友人にその話をしたら、私たちは姉弟だ、と嬉しさを分かち合った。

溢れる愛された記憶、遠くから。
駆けて触れられないもどかしさ、私が無垢な娘でいられる真のママ、甘えさせて。