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腐乱と栄枯
10代の終わり、栄養士を目指していた友人から「本来、野菜は腐らず、枯れる」と教えてもらったことがある。動物性の肥料を与えると腐るという。生長促進させ、生産量を上げるために常用されている。
人生の終いに向かうと、手に負えない乱れた大人がいる。誰に向けられたか行き先不明の賛辞施肥を求め、吸い上げ、足りずに根を張り巡らす。終に腐敗し、土を荒らす。
古よりしめ縄が表していること、稲妻が空気中のチッ素を固め、雨が大地にそれを落とし、豊かな大地をつくる。五穀豊穣を願う。
結界が遠く感じる。
秋菊は日照時間で開花時期を知る。陽が短くなるとつぼみを膨らませ花を咲かせ、散る。
季節と共に終焉を知り、そこに向かうほど、美しく、ただ朽ちたい。