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肉声が良い

時々『あさイチ』でやっている「教えて推しライフ」という企画。「芸人」「俳優」「アニメ」など「推し活」をフィーチャーしている。そんな先日には「声」をテーマにアナウンサー、歌手、声優、ラジオDJ、鉄道の自動放送、お風呂が沸いたときの声など多岐にわたって紹介していた。

あのアルトボイス

その中で深掘りされた1人が、下間しもつま都代子とよこさん。落ち着いたアルトボイスが特徴的でラジオや道路交通情報のアナウンサー、CMナレーターなど多数の実績を持つプロ。特に阪急電車の車内アナウンスや京阪電車の駅アナウンスなども担当していて「音鉄」にはお馴染み。また、音声SNS「クラブハウス」や「note」で言うところの「メンバーシップ」をやっていたりして、たくさんのリスナーと双方向で交流したりもする。

僕、そしてたくさんのファン

元々、京阪ユーザーで聴いていた僕にとってみれば、あの声が全国ネットのテレビで紹介されることは嬉しかった。阪急電車のアナウンスは数年前に始まってまだ歴史は浅いものの、キレイで聞き取りやすい声でファンがいることがよく分かる。個人的にも好きだ。何せ、放送で下間さんの「クラブハウス」リスナーが片耳ずつでアナウンスと「クラブハウス」を聴く熱狂的ファンまでいるぐらいだ。

悪女が際立つ

ちなみに、YouTube上の短編ドラマにも顔出ししていて、このときも持ち前のアルトボイスで男を落としまくる悪女を演じてるのが際立ってて、プロの技を感じられた。良い俳優さんもこういうところなのだと思う。

良いわけ

後発で自動放送を導入した会社やバスの多くではボーカロイドのような音声が多く、イントネーションや区切りなど聴き心地が悪いことも多い。阪急の自動放送も後発にはなるが、肉声で実力あるナレーターを採用して、あれだけの支持。新幹線などと同様にアルトボイスの落ち着き感、響きの良さと肉声ならではのナチュラルさ、英語だとウィスパーな喋りが良いと言われるのだろうか。

人間は超えられない

他にも、大阪メトロ、JR、近鉄、南海などでいろんな良い声があるが、装置を新しくするタイミングで「機械声」にされてしまうことも多く、「音鉄」からは悲しまれることもあったりする。そう思うと、阪急は元々アナウンスが上手い車掌さんが多いし、なんとなくアナウンスのこだわりを感じられる。手間やお金が掛かったりするものだし、声質が変わることもある。それなら「機械」でとなるかもしれないが、今の技術で人間は超えられないし、やっぱり聴き心地次第でもしものときのお客さんの反応は変わりやすい。そう思うと、僕の放送を好きでいてくれた人もそういう良さを評価してくれていたのだろうか。

何はともあれ、人の良い声は人の心を掴み、寄り添い、救うもの。今の技術で「機械」には到底まだ敵わぬ。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。