見出し画像

Z世代と鉄道

今年の夏に発売していたJR西日本の「サイコロきっぷ」。大阪市内発、エリア内の7か所の行き先がランダムに選ばれるというもの。どこが当たってもエントリー代ときっぷ代、特急と新幹線は指定席で「5000円」。特に「博多」が当たると普通に買うより8割もお得になるというあり得ないぐらい破格さで話題を呼んだ。これに限らず最近、「Z世代」の取り込みに熱心で思惑通りになっている感じがするし、周りでもそういう動きが見られて個人的かなり嬉しいことに。

「サイコロきっぷ」周りでは

僕を始め、インスタを見てみると鉄道に詳しくない知り合い達がゾクゾクと挑戦した。ある後輩のバンドマンは「博多」を1発目で当ていて、かなりびっくりした。その後、ライブで会って話すと、彼の周りでもたくさんの人が影響されてやっていると耳にした。値段も去ることながら、どこが当たるのか分からないというワクワク感はかなり心動かされる。しかも、座席指定というゆったり感は繊細な人間には嬉しいところ。

列車にて

JRを使っていると、「アオタビ」と題した旅行サイトのポスターを駅で、デジタルサイネージを新快速や環状線などの車内モニター画面で目にする。サイトの中では「映え」を意識した旅の提案や「Z世代」に影響のある人物や若年層向けのラジオ「FM802」DJなどによる旅行記などが紹介されている。ちなみに「サイコロきっぷ」のプロデュース元もここから。

そのデジタルサイネージに至ってはクレジットに「カネヨリマサル」という文字を見つけて、僕はプレイリストにぶち込んで新快速や特急などJR、私鉄問わず聴きまくるようになった。

さらには「ABEMA」の人気番組「『オオカミくんには騙されない』シリーズ」ともコラボし、出演メンバー3人が「リベンジ修学旅行」しにJR西日本エリア各地を旅するという企画もあった。僕は「ABEMA」を見たことがなく知ったのもこういうところから。かなり人気らしく、雰囲気的に「人狼」×「テラスハウス」と言った、新しい感覚なのだろうか?大好きな鉄道とコラボするのは嬉しいがイマイチついてこれぬ。

列車旅の楽しさ伝わってるかも。

これらを見ていると、列車旅の楽しさが良い感じに「Z世代」に伝わっている感じがする。新しくて驚きのあるものや流行りのコンテンツに乗っかるなどしていて、かなり評判はいいところだろう。特に音楽に関してはタイアップしたバンドが「サーキットフェス」などで名前はお馴染みみたいな感じで好きにとってはかなり反応した。こういうのは他社でもあるし、かなり影響力はある。

JR東日本のスキーキャンペーン『JR SKISKI』もその一つで「ZOO」「GReeeeN」「セカオワ」「マカロニえんぴつ」などがタイアップ。みんな知ってる名曲がここから生まれていることもある。首都圏などのエリア限定ではあるが、鉄道に詳しくなくてもこの方面ではお馴染みなのだろう。

振り向いてくれるには

厳しい経営の続く鉄道だから「有料座席サービス」の導入や各種値上げ、事業の多角化などで生き残りを図ろうとしている最中ではあるが、それらだけでは鉄道に振り向いてくれる人は増えてこない。ドライブの自由さに惹かれてそれが当たり前になっているわけだし、安くしようと高速バスでライブ遠征する人が多かったりもする。

嬉しい話

そんな中でも「サイコロきっぷ」の場合は、目の前の評判が良いし、第3弾も決まったばかり。思い切った感じだが、鉄道が身近になる人が増えてるのを見ると当たってるように思うし、好きな人間には嬉しい話。

そんな僕はもっと列車使ってそういうのをもっといろんな人に伝えていけたらな。サイコロきっぷ「第3弾」もトライしてみよかな。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。