見出し画像

サイサイと聖なる夜の奇跡

『SILENT SIREN(サイサイ)』活動休止前最後のツアー『FAMILIA』を見にZepp Osaka Baysideに行ってきた。これで個人的に見納めではあるのだが、こんな日、しかも聖なる夜にとんでもない奇跡が起こった。それを含めて感想を綴っていく。

ツアーのメンバー

今回のツアーはすぅ(Vo/Gt)、あいにゃん(Ba)、ゆかるん(Key)の正規メンバーの他、サポートメンバーとして、ギターをクボナオキさん(通称なおきゃん)、福島、大阪公演のドラマーを『THE BACK HORN』の松田晋二さんが務める5人編成。なおきゃんはコンポーザーとしてサイサイの音作りの根幹を作っている屋台骨。結成当初はギタリストとして表に立ってたこともあり、サイサイを骨の髄まで知り尽くしているサイファミにはお馴染みの陰の立役者。松田さんはすぅと同郷(福島県出身)という間柄で何度もフェスで共演するなど親交の深い盟友。ベテランがサイサイのラストのために人肌脱いでくれた。

思いがけない奇跡

Zeppはオールスタンディング(プラスOsaka Baysideは2階に指定席)が基本だが、今回は全部が着席指定だったが、サイサイは自席で立って良しとなっていた。そんなチケットを見て、座席に着くと奇跡が起こっていた。

最前列!中央!ボーカル真ん前!!

手前味噌な話で恐縮だが、抽選の結果まさかの大当たり中の大当たりを引き当てていた。ファンクラブプレミアムで課金している為こういうのも可能性はあったが、まさかこのタイミングで自分が当たるなんて思っても見なかった。「クリスマスの奇跡」ってホンマにあるんやなぁと思った瞬間だった。

印象的シーン

印象のあった曲をいくつか上げていくと、

『stella☆』はツインギターで始まるイントロが非常に印象的なこの曲。4人編成でもベースとギターでできてはいたものの、今回5人だからこそ一番やって欲しいと思ってただけにやってくれたのは嬉しかった。

『DanceMusiQ』はサビの「ナーナーナ、ナーナーナー」ってところで隣と腕を組むのが楽しみどころ。過去はどこの誰とも知れない人と腕を組む恥ずかしさや「嫌がられたらどうしよう」という恐怖から組めなかったことが多かったが、今回の最前列は強者級のファン揃いでこの界隈全員わかってる。故に自然とできてしまって、最後の最後で念願叶った。

『女子校戦争』はオルガンチックの音が印象的でカッコいい。それに最後のシンセサイザー独奏からのドラム→ベース→ギター(すぅ)→全員というところが好きで図らずも涙腺が緩んだ。

その他、『KAKUMEI』『HERO』など聴きたかった泣ける曲や『シンドバッド』という幻中の幻、『チェリボム』『ビーサン』『ぐるぐるワンダーランド』といった盛り上がり必至曲まで、全てではなかったけど自分が聴きたかった曲がちょうど良い感じで聴けたいいセトリだったと思う。

なおきゃんのギター

一番見たかったなおきゃんのギタープレイは裏方らしく主張しない感じがカッコよかった。僕自身は大学軽音部でサイサイを5人編成でコピーしてちょうどなおきゃんのポジション。自分とはなかなか違うかもしれないけれど、黎明期を支えた本物を見れて、これもまた貴重な思い出だ。

サイサイのすごさ

サイサイにハマって、コピーしたり、お金を払って初めて行ったライブでボロボロの心をフル回復したり、そして聖なる夜に奇跡が起こるなどいろんな思い出ができた。ここまでハマったバンドはなかなかないと思う。サイサイ仲間はなかなかできなかったし、知らない人も同世代では多いものの、コピーしたときに後輩が楽しんでたのを先輩や同期に褒められたりするなどいいバンドである片鱗を窺えるし、なおきゃんの曲作りが上手いわけだ。

今回で僕はサイサイを一旦見納めとなるわけだが、ハマってからの約6年ぐらいいろいろ楽しませてもらったし、出会えて良かったバンドだ。今後も列車旅のお供。この時期は雪見旅のお供に聴きまくりたいと思う。最後の東京公演もサイサイらしく駆け抜け、有終の美を飾ってほしいと切に願う。

この記事が参加している募集

#思い出の曲

11,323件

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。