二大看板に乗る!
岐阜からセントレアへ向かうが、ここでは名鉄を象徴する2つの人気列車に乗ることができた。
生まれて初めて
まずは快速特急豊橋行きに乗って名古屋を目指す。
またこの列車に出会したのだが、今回のは「プレミア感」ある座席をゲットした。
「パノラマスーパー」の一番人気の展望座席!かつて在籍した7000系「パノラマカー」から続く伝統の1つで売りの一つ。1200系ではこれを受け継ぎつつ、展望席を2階に運転台を1階にした逆転スタイルが唯一無二の個性を光らせる。かつては両端に展望席を持つ「全車特別車(指定席)」もいたが、「一般車(自由席)」を連結するようになったのと合理化の流れで豊橋側の先頭車両のみにつくものだけ残った。
運転席を挟まない形で前面展望を拝めるのは関西ではあまり無く、小田急「ロマンスカー」も乗ったことないから人生初体験だ。
運転席の真上ということで下から「運転指令」の声が聞こえてくる。「〇〇〇〇列車応答願います!」という聴き慣れた単語の他、何やら踏切でトラブルがあったからか緊急停止した列車がいるそう。やっぱりこういう世界はなかなか忙しないし、疲れそう。
直前で乗った急行とは打って変わってかなり飛ばしていき、最高速度も時々マーク。ここでやっと名鉄っぽさが出てきたし、あるからにはやっぱり安全に高速で駆け抜けるのが気持ちいい。
岐阜県内で「ヨルシカ」愛知県内で「リョクシャカ」をチョイス。のんびりもいいけど、特急でドライブ感あるのを聴く方が心揺さぶれて楽しいし、泣ける。
そうこうしているうちに名駅(名古屋駅)に到着。駅では今日の夕刊を運ぶ準備をしていた。電車による新聞輸送は首都圏ではたくさんやっていたが今では数少ない。関西では見たことないし、なかなか貴重な光景を目撃できた。
伝統を「背負い投げ〜」な特急
お次に乗るのは、伝統を「背負い投げ」したかのようなカラーの特急に乗る。
やってきたのは2000系『ミュースカイ』。中部空港開港に合わせてデビューした空港アクセス列車。「スカーレット」がトレードマークの名鉄では唯一どこにもそれがない自社車両だ。この車両を用いるときは必ず「ミュースカイ/中部国際空港行き」などと案内され、最上位、最速達の種別となっている。名前の由来は特別車の愛称「μ」と空港を想起させる「スカイ」をつなげた造語。
車体側面と前面には「centrair」と公式ロゴがあしらわれ、一目で空港へ行けることが分かる。ちなみに幼い頃にプラレールでこれを見て、「セントレア」を列車の愛称だと勘違いした思い出がある笑
分割併合を行うため、「パノラマ」ができなくなった代わりに展望カメラを設置。車内ディスプレイに映して、速度計と共に楽しめるようになっている。形を変えながら伝統は受け継いでいるみたいだ。
金山、神宮前に止まると次はそのまま中部国際空港へと直行する。カーブが多くても「車体傾斜装置」で軽やかに駆け抜けていく。関空へ行く「はるか」や成田へ向かう「スカイライナー」などの空港特急のよくある都心と空港をノンストップさせる手法でこちらも名古屋市内と空港を「最速20分台」で結んでいる。
ここでは趣向を変えて「スカイ」「駆け抜ける」をテーマに選曲してみた。サッカーのテーマソングから夏が似合う、風を切って走る感じの曲などをセレクト。我ながらいい選曲で「ミュースカイ」を楽しめた。
常滑を過ぎて、海が見えてくると空港はもうすぐそこ。到着1分前になると『Big Sunset』と呼ばれるBGMで空港到着を誰でも分かるようにお知らせしてくれる。そして、終点中部国際空港(セントレア)駅に到着。
ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。