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一度は乗りたい夜行列車

香川県観音寺かんおんじ市でうどん屋を営む主人が鹿児島で野ざらしにされていたブルートレイン2両を引き取り、宿泊施設として再生させることになった。往年を知る世代や親に連れられて乗ったという人には懐かしいし、それを知らない世代や結局乗ることが叶わなかった世代にとっては新鮮かもしれない。そんな僕は後者だ。

我が家の近くで

寝台特急「トワイライトエクスプレス」
「きたぐに」で使用された583系電車

親にいろんなところに連れてってもらったとはいえ、「ブルートレイン」はおろか夜行列車にはいまだに乗れていない。ビデオでたくさん見ていて大まかなイメージはあるし、実家近くを急行『きたぐに』(大阪〜新潟)が毎日走っていたり、湖西線で比良山系からの降ろし風が吹くと寝台特急『トワイライトエクスプレス』(大阪〜札幌)『日本海』(大阪〜青森、函館)が迂回してくるなんてこともよくあった。

廃止ラッシュから死語へ。

2010年代になると毎年3月にラストランのニュースを頻繁に聞くようになった。寝台特急、急行、さらには「青春18きっぷ」が使える夜行快速列車が次々廃止されていった。2015年には『北斗星』(上野〜札幌)が廃止され、「ブルートレイン」が死語に等しい存在になってしまった。

生き残り

「サンライズ出雲」「サンライズ瀬戸」

これにより定期で夜行列車で乗れるのが『サンライズ瀬戸(東京〜高松)』『サンライズ出雲(同〜出雲市)』のみとなった。寝台特急の中では一番歴史が浅く、狭いながらも大手住宅メーカーが手がけた居心地空間に仕上がってて、繁忙期には「出雲」に臨時便が出る人気ぶり。まだまだ乗れそうではあるが早いとこ一度は乗ってみたい。

令和のブルートレイン

さらに令和になると「新快速の三代目」をリノベーションした『WEST EXPRESS銀河』がデビュー。今はコロナの影響でツアーだけだが、一般発売解禁となったら是非乗ってみたいもんだ。近鉄の新型車や近鉄結崎ゆうざき駅、新型特急「やくも」をデザインされた川西康之さんという「新たな匠」の技もとくと見てみたい。

オタクながら「夜行列車の旅情」を肌身で感じることのないまま24年生きている。正直言ってもったいなさを感じるし、おそらくついて行けなさを感じつつある。時代が時代だからチャンスが減っていて、「ブルートレイン」というホンマもんの旅情を感じることはもう出来ない。浪費が苦手だったり、ライブに費やしてばかりで未だ「サンライズ」に乗れずにいるが、後悔しないでおきたいところだ。こないだは寝台特急「富士」(東京〜大分)に夢の中で乗っているらしきこともあって、「サンライズ」に呼ばれているような気がするようなしないような。

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