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週刊!リハマガ! ~整形リハビリの考え方~

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2023年12月の記事一覧

石灰沈着性腱板炎 ~介入はどうする?~

肩関節の疼痛が出現する疾患に”石灰沈着性腱板炎”があります。石灰沈着性腱板炎は、一般的に30~60歳代に発症し、男性よりも女性に多いと述べられています。有症状の発生率は6.8%と報告されています。 この”石灰って何者?”となりますが、簡単にいうと、”石灰は骨や歯と似ている成分”です。その石灰が肩関節周囲に存在する組織の中にできてしまい、悪さをすることで肩関節に機能障害が出現します。 実は石灰ができる明確な原因はわかっておらず、今も議論が続いています。ですが、推論として”退

膝関節伸展制限 ~軟部組織の影響~

今回の記事では、”膝関節伸展制限と軟部組織”の関係性について記載していきたいと思います! 以前の記事で、膝関節伸展制限が生じるとどのような影響が身体面や生活面に生じるか記載してありますので、そちらもご覧ください。 1.膝蓋上嚢と膝関節伸展制限膝蓋上嚢に問題があり、膝関節の伸展制限に関与している場合、症状として ・膝関節の腫脹 ・膝関節伸展時の違和感や圧迫感 などが出現します。このような症状が認められる場合は膝蓋上嚢の問題を疑う必要があります。 1-1.膝蓋上嚢の解剖

中殿筋の機能低下が生じると… ~改善に向けた段階的負荷、トレーニングの着目点と注意点~

股関節外転筋の筋力低下は通常、中殿筋の筋力低下と考えられることが多いです。中臀筋が股関節外転筋の中で最大の体積と生理学的断面積を持っているという点では相違は無いと思います。 大殿筋も外転作用がありますが、主たる作用は股関節伸展になりますので、今回の記事では「股関節外転筋の筋力低下=中殿筋の筋力低下」と解釈して頂けると幸いです! 1.中殿筋の構造と役割中殿筋は前部・中部・後部線維の3つに分けられています。前部線維と後部線維の大部分は、それぞれ表面に位置する大腿筋膜張筋と大殿