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週刊!リハマガ! ~整形リハビリの考え方~

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2022年4月の記事一覧

上殿皮神経由来の腰痛を見極める

2019 年 国民生活基礎調査の概況 - 厚生労働省では、腰痛の有訴者率は男性では第1位、女性では第2位に位置しています。つまり、腰痛は国民病といっても過言ではありません。 しかし、腰痛といっても原因は多く存在し、筋肉、神経、骨、心因、労働環境、運動習慣の有無といった要素を一つ一つ、丁寧に評価していく必要があります。 そこで、今回の記事では、「神経」なかでも「上殿皮神経」に着目して、腰痛を考えていきたいと思います! 1.上殿皮神経の解剖上殿皮神経は4-6本の枝から構成さ

肩関節包の支配神経 ~評価-介入への応用~

支配神経というと筋肉を思い浮かべる方も多いと思いますが、関節包も部位によって支配神経が異なります。特に、肩関節包は支配する神経が多く、それぞれの支配領域を知ることは評価-介入に繋がります。 今回の記事では、肩関節包の支配神経を理解し、臨床にどのように応用していけるのかを考えていきたいと思います! 1.肩関節包の支配神経肩関節包を支配している神経は ・肩甲上神経 ・外側胸筋神経 ・肩甲下神経 ・腋窩神経 の4つあると考えられています。それぞれの神経の解剖や走行、支配組織につ

慢性足関節不安定症と足部靱帯の関係

足部において、最も多い障害は足関節捻挫です。足関節捻挫は日常生活、スポーツ活動など幅広い生活場面で生じます。足関節捻挫では、足関節外側の安定性に関与する、前距腓靭帯(ATFL)と踵腓靭帯(CFL)が損傷します。 ※豆知識 ATFLは急性足関節捻挫で最も多く損傷する靭帯であり、その破壊荷重は約138Nで、CFLの破壊荷重より2~3.5倍低いと報告されています。 足関節捻挫は軽度な障害と認識されていることが多いですが、ATFLやCFLが損傷すると、足関節の不安定感、捻挫の再発

内側半月板後根断裂とは?

日本では膝OAの患者数は一番多く、2530万人いると推定されており、40歳以上の男性では40%、女性は60%と有病率はかなり高いです。 膝OAの危険因子としては年齢や下肢筋力の低下、アライメント異常、肥満などの様々な危険因子が報告されています。最近では、内側半月板後根断裂が変形性膝関節症の重要な因子とされています。 内側半月板後根断裂が生じると、半月板の機能が低下し、膝関節の運動学的な変化や内側コンパートメントの接触圧などが増加するとも報告されています。 半月板には膝関